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カテゴリ:赤瑪瑙奇譚のエントリー一覧

  • 赤瑪瑙奇譚 第九章――5

     時は 前日に さかのぼる。 結局、 メダカを一匹 殺す羽目になったホジロは、 春の離宮へと向かった。 カムライに 面会を申し入れたが、 門番に すげなく扱われる。「明日のご婚儀を控えて、 殿下はお忙しい。 今日は 無理だな」 ホジロは 仕方なく 手紙を書いて 渡した。「火急の用なんだ。 これを 急いで渡して欲しい。 読めば 絶対に 会ってくれるはずだから。 渡さなかったら、 後悔するのは 君だよ」 脅し半分に 押し付...

  • 赤瑪瑙奇譚 第九章――4

     メドリが 扉を細く開けて、 大広間の様子を うかがった。 大きく開け放たれた 広間の入り口から、 押し入ってきた者たちがいた。 ここまで 一気に入り込むとは、 城内に手 引きした者でも いるのだろうか、 意外に 人数が多い。 皆、 旅人が 道中に着るような 袖なし外套を羽織っていた。 一人が、 それを するりと足元に落とすと、 真っ黒い姿が現れた。「いまさら 何が三国同盟だ、 和平だ。 俺の可愛い二人の弟は コク...

  • 赤瑪瑙奇譚 第九章――3

     コクウの婚礼は、 日の入り とともに始まるのが慣例になっていた。 今回ばかりは 早めに始めたかったのだが、 そうも行かず、 少しだけ早められるにとどまった。 大広間に続く 控えの小部屋に、 支度を終えたユキアがいた。 年若い花嫁らしく、 髪は 清楚にまとめられ、 細い金の冠を載せていた。 きらびやかな冠の中央には、 額にかかるあたりに 大粒の金剛石が輝いている。 『マホロバの星』 と名づけられた 名高い石であ...

  • 赤瑪瑙奇譚 第九章――2

    「あれ、 この臭い」 注意深く、 ボロ布を 広げてみた。 ほんの小さな しみがある。 帳場に戻って、さっきの番頭に 聞いた。「あのう、 金魚とか メダカを 売っているところは ありませんか」「はっ?  まだこの季節ですから、 金魚は 出ていませんねえ。 メダカなら 裏の池に いると思いますが」「一匹もらっても いいでしょうか」「ああ、 どうぞ」 番頭は、 こいつを泊めても 良かったのだろうか と、 不安そうな顔をした...

  • 赤瑪瑙奇譚 第九章――1

     カムライが 花嫁を迎えるために、 春の離宮に入った。 マホロバからの一行は、 さる 高位の貴族の屋敷に迎え入れられ、 その屋敷を コクウの護衛兵が 守った。 マホロバから 数はさほどでもないが 精鋭がついてきている。 特に 屈強な者七人が 姫の間近に控え、 警護を固めていた。 ホジロも おまけのように 一緒に くっついてきたが、 馴染みになっていた 調査団の使った宿に 泊まろうとしていた。 婚礼を翌日に控えて、...

  • 赤瑪瑙奇譚 第八章――6

     年が明けて、 婚礼の話が 華やかな話題を振りまいている まだ浅い 春に、 ユキアの元を、 マサゴの第二王子 おじゃる丸こと タマモイが訪れた。「げっ、 今日は 何の御用ですの」 取次ぎに出たメドリは、 相変わらずの拒否反応で 出迎えた。「メドリ殿に 求婚に参ったでおじゃる」「本当の御用を おっしゃってください」「……」 全く相手にされていない、 というか 摘み出されそうな勢いである。「姫君に、 マサゴからの お祝...

  • 赤瑪瑙奇譚 第八章――5

    「なんと、 軍師が 直接参ったか。 ウガヤ殿、 して、 用件はなんじゃ」 ユキアとメドリに、 間違いなく コクウの軍師だ と紹介された男を、 王は 目を丸くして眺めた。「知っている人間を 最小限に抑えたくて、 失礼ながら、 こんな姿で まかりこしました。 婚礼の儀について、 ご相談があります」「うむ、 事情は 承知しておるが、 発表したからには あまり先延ばしにするのも どうかと思うぞ」 ホヒコデ王は、 ウガヤの扮装...

  • 赤瑪瑙奇譚 第八章――4

     そんなある日、 詩語(うたがた)りの流れ芸人が ウケラ城にきた。 楽器を奏でながら 詩を語り、 歌い、 定住せずに 各地を流れ歩く輩である。 彼らは 国境を気にすることなく、 何処にでも ふらりとやってくるが、 さすがに 城にまで押しかけてくる者は めったにいない。 メドリに 詩を見せたい と言っているらしい。 心当たりは 無かった。「なんで詩語り、 私にですか」 取り次いだ召使に 聞き返す。「はい、 詩を預かっ...

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Author:しのぶもじずり
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