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一神教と多神教

 異世界ものというラノベがある。
 異世界に転移したり転生したりした主人公が、
 神様から特別な能力をもらって無双するというのがだいたいのセオリーだ。
 現代の科学的な知識を利用したり、
 漫画や小説で鍛えたイメージ力で、異世界には無い魔法を使ったり
 と やりたい放題に活躍する。

 そこには、たくさんの神様が登場する。
 白髪で長いひげを持ち、杖をついた定番ぽいおじいちゃんの神様や、
 美しい女神様はもちろんだが、
 酒ばかり飲んでいる暴れん坊のおっちゃんや、
 ジーンズにTシャツでロンゲの若い男神、
 眼鏡をかけたインテリ風、
 ゴズロリ風あるいはひらひらファッションの幼女神、
 と実にバラエティにとんだ神々が登場する。
 地球の神様と異世界の神様は、たいてい違う神様だ。
 まごうこと無く、多神教の世界である。
 一神教では出てこない発想だ。

 一神教は、世界にあるものを分類する。
 分類して整理整頓する。

 多神教は、分類も整理整頓もあんまりしない。

 そんな気がする。

 だから、近代文明は、一神教の世界から急速に発展してきた。
 多神教では、こうはいかない。
 一気に物事を増やすと、ゴミ屋敷になる。

 「天地創造」という映画がある。
 ピーター・オトゥールが ちらりと出てくる。
 観た時は神様かと思ったが、天使だったらしい。
 でも、神様みたいに登場する。
 天使には性別は無いことになっているが、
 ピーター・オトゥールはどう見ても男だ。
 一神教の神様が人間の姿をとったら、たぶん男なんだろう。


 多神教の神様は、当然のことながら男も女も居る。
 けんかしたりするし、神様同士で好き嫌いがあるのだろう。
 ハンパないけんかをして、永遠に戦争状態だったりしている神様もいる。
 混沌の世界である。

 あえて分類すれば、
 一神教は男性原理、多神教は女性原理という感じだろうか。
 イスラム世界で、女性に勉強させないのは、
 違う原理を入れたくないせいかもしれない。
 西洋で中世に起きた魔女狩りも、同じことだったのかもしれない。
 一神教の世界から 多神教の原理を駆逐する。
 男性原理から 女性原理を撲滅する。
 そう考えれば分かりやすい。

 多神教では、概ね異教の神を排斥しない。
 一神教の神でさえ、見境なく 大勢の神々の一部にしてしまったりする。
 それが かえって嫌われるのかも。


 荘子に「混沌物語」というのがある。
 世界の中央を混沌が治めていた。
 徳が高い混沌だったが、目も耳も鼻も口も無かった。
 あるとき、混沌に招かれた南海の神と北海の神は、
 その徳に報いるべく、
 一日に一つずつ、七日間で七つの穴を開けることにした。
 七日目に混沌は死んだ。

 無理はいけません。

 分類と整理整頓は とても便利で、物事が分かりやすくなる。
 でも、分かりにくいものを、
 分類できないからと 慌てて切って捨てるのではなく、
 それが居場所を見つけて落ち着くまで 放っておく度量が欲しいものだ。

 ブームになった断捨離も、最近は少し変化があるようだ。
 「一年以上使わなかった物は、即捨てる」
 から、
 「どうしても判断できない物は、とりあえず別にまとめて取っておく」
 になった。

 うん、いいあんばいである。


やぎさんゆうびん★★★思い込み

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3248:多神教は女性原理という感じだろうか by ささげくん on 2015/10/19 at 01:14:15

>一神教は男性原理、多神教は女性原理という感じだろうか

〇なるほどです。日本で女性が強いのは多神教のせいでしょうか。

3249:Re: 多神教は女性原理という感じだろうか by しのぶもじずり on 2015/10/19 at 09:55:58 (コメント編集)

ささげくん様 こんにちは。
「あえて」分類すれば、ということです。印象です。

例えば料理。
長年女性が担当してきた家庭料理では、煮物をしながら肉の下ごしらえをしながら、
冷蔵庫をのぞいて味噌汁の具を考える。
という平行思考に対して、
男の世界だった板前さんは、見習いは芋の皮むきしかさせてもらえなかったり、
焼き物三年とか、味の仕上げは板長さんとか、専門職になると、一極集中型。

そういう印象です。

でも、日本のウーマンリブがなんかヘンだったのは、
昔から案外解放されていたから、不必要だったのではないかという気がします。
結婚したら、家計は奥さんが握る社会ですよ。
元々弱くなんかないに決まってるじゃないですか。
もっと昔から、主人が亡くなったら次の権力者は未亡人。
そんな感じだったみたいです。
男も女も、強い人は強い。

3250:こんにちわ^^ by sado jo on 2015/10/20 at 14:27:45 (コメント編集)

宇宙はたった一つの原理から産まれた…と言う説があって、人間の見てるものは原理を展開したもの。
そうなると、異なって見えるものは全て同じものであって、異なるものでは無い事になる。
例せば、人種、民族、宗教、思想が違う人間も、全て同じDNAを基に作られている。あれとこれと何処が違う?(笑)
いや~…神の世界は深い。人は愚かに過ぎます。

3252:Re: sado jo様 こんにちわ^^ by しのぶもじずり on 2015/10/21 at 09:08:10 (コメント編集)

般若心経ですか?
科学教というのもありそうです。

神様ならぜ〜んぶ知ってるはずだ と考えて安心するか、
人間が世界のすべてを理解できるとは限らない と考えて安心するかの違いかしら。

3254:こんにちわ^^ by sado jo on 2015/10/21 at 14:10:05 (コメント編集)

さすがしのぶさん…一本取られましたな(笑)
マジな話…宇宙は元々何も無かった。そこにビッグバンが発生して、出来てはならない物が出来てしまった。
そこから、宇宙を元の状態に戻そうとする「エントロピーの力」が働き出した…人は何気にそれを「時」と呼ぶ。
と、言うのが大方の科学者の見解ですが、古代の仏教徒達が、なぜその原理を知ったのか?不思議です。
進化と言うもの、自然の動向、争いと言うものが、全てエントロピーに則って崩壊を加速させる為に働いているとしたら?
人のやってるあらゆる事はパラドクスになってしまう。なら、なぜ人は無意味な事をやるのか?
もし、神が存在するなら「時」がそうなのか?確かに時は普遍な存在あり、元には戻せない。
真理を追究し過ぎると恐い結果になるからやめときます(笑)

3255:Re: sado jo様 こんにちわ^^ by しのぶもじずり on 2015/10/21 at 18:15:12 (コメント編集)

エントロピーに関しては、初歩の熱力学程度しか知りません。
生命現象は、エントロピーが減少してるんじゃないの?
とか思ってましたが、閉じた系ではないので、エントロピー増大の法則に反してはいないんだとかで、めんどくさいことになっているようです。
そういうのは専門家に任せるとして、大いなるド素人を目指す私としては、
エントロピーにとって時間は大きな要素でしょうが、
果たして、時間に取ってエントロピーは最重要ではないんじゃないだろか。
なあんて無責任にも思ってしまいます。
そうだったら面白そうだな♪

3258: by LandM on 2015/10/23 at 21:20:13

神についてはなかなか難しいですよね。
・・・考え方が人それぞれになりすぎましたからね。
これといった答えがないからこそ考える。
それでいいような気もしますけどね。

3260:Re: LandM様 by しのぶもじずり on 2015/10/24 at 17:07:33 (コメント編集)

あまりに「それぞれ」でも困るわけですよ。
そこで、世界の核になるものはないだろか、と考えて、神様を見つけたのではなかろうか。
などと思いつきました。
ありがとうございます。

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