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犬派のねこまんま 36である

<しつこいようだけど、カラスとハト ついでにスズメ>

 我が輩の個人的見解を述べるとするならば、
 ハトは馬鹿っぽい。
 カラスは面白い。
 完全に独断と偏見ではある。

 ある日、我が輩が近所を歩いていたと思いたまえ。
 すると、頭上すれすれにカラスが急降下してきた。
 我が輩への威嚇であろう。
 思うに、近くに 卵あるいはヒナを抱えた巣があったと推測できる。
 人通りが少ない道ではあるが、住人はそれなりに通る。
 良い事態ではない。

 少し先の道路に降り立って、じっと我が輩の様子を見るカラスに、
 懇々と説教をした。
 そんなことをすると、かえって住人の注意を引き、
 あまつさえ駆除の危険が発生する。
 賢いやり方ではないぞっ、とな。

 まだ若い親鳥なのだろう。
 経験に乏しいと見た。

 カラスは、その場を動かずに、
 困った様子ながらも 我が輩を見ていた。
 どこまで理解したのかは定かではないが、
 「こういうことは やめた方が良い」
 念を押せば、
 立ち去る我が輩を、じっと目で追ったのであった。

 それから、近所で噂を聞くこともなかったので、
 威嚇行為をしなくなったのだろう。
 我が輩の説教は、無駄にならなかったように思われる。
 なかなかに殊勝である。

 それにひきかえ、ハトは我が輩の説教などどこ吹く風である。
 絶対に聞いていない。
 人の話を聞かない馬鹿である。
 図々しいばかりで、可愛気というものがない。

 さて、我が輩がぼろいアパートの二階に、
 わび住まいをしていた時のことであった。
 窓を開けると、目の前に隣の一軒家の切り妻屋根が見えた。
 有り体に言えば、それしか見えなかった。
 休みの日など、日がな一日窓の景色を眺めても、屋根である。
 だが、スズメどもが遊びにきて、我が無聊を慰めたものであった。

 切り妻の端を、
 てっぺんから下に向かって、勢い良く駆け下りることをしていた。
 一羽ずつ、きちんと順番を待って、やる。
 結構な勢いで走る。
 たまに、足を滑らせて、途中で落ちるのがいたりする。
 奴らは翼を持っている。
 地面まで落ちる前に、体勢を立て直して飛び上がる。
 そんな遊びを見せてくれた。
 観客は、順番待ちのスズメと我が輩である。

 スズメの全力疾走は、
 吃驚というか、可愛いというか、
 珍妙にして 摩訶不思議な光景であったことよ。
 あなおかし



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コメント
2785:こんばんは by ☆バーソ☆ on 2015/02/07 at 20:20:05 (コメント編集)

「犬派のねこまんま」が好きなんですが、言葉が面白いですね。
「思いたまえ」とか「良い事態ではない」、「懇々と説教をした」、
「あまつさえ」、「とな」、「なかなかに殊勝である」、
「どこ吹く風である」、「有り体に言えば、それしか見えなかった」とか、
それから「無聊」、「吃驚」、「珍妙」、「摩訶不思議」など、
意識してにこういう言葉遣いをしているのでしょうが、
最近は使われない古い日本語の面白さを改めて感じます。
「我が輩の 個人的見解」。ここはどうして半角空けているでしょう。

2786:Re: ☆パーソ☆様こんばんは by しのぶもじずり on 2015/02/08 at 00:47:03 (コメント編集)

最初の一行が「我が輩はねこじゃらしである」だったので、
その流れで古くさい文体になっています。
ところによっては、語り口が変わってしまっているかもしれませんが、
今回は、古すぎましたかしら。

半角スペースはミスです。訂正します。
ありがとうございました。

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