犬派のねこまんま 11である byねこじゃらし
犬派のねこまんま - 2012年07月03日 (火)
<風と共に去った――ことに しておいてくれ>
マーガレト・ミッチェルの名作 「風と共に去りぬ」 の冒頭に近い 場面で、
主人公 スカーレット・オハラが、 ガーデンパーティで 酔っぱらい、 やたらと からむシーンがある。
吾輩が読んだのは、 古い 翻訳版なのだろうか。
スカーレットが 飲んだのは 「はっか水」 となっていた。
「はっか水」 を飲んで、 何故酔っぱらうのか が謎だったが、
後に 「ミントジュレップ」 というカクテルだと知った。
潰したペパーミントに バーボンを注ぎ、 粉砂糖少々を加えた 強い酒である。
なるほど、 あれだけ飲めば 、酔っぱらうはずだ。
知った途端に 飲みたくなった。
「風と共に去りぬ」 である。スカーレット・オハラ である。
飲んでみたいに 決まっている。
しかし、 生のペパーミントの葉は、 そんじょそこらの スーパーに売っている物ではない。
友人の言によると、 さるバー では 自家栽培をして使っているという。
友人夫婦は、 店のミント を使いきるまで呑んだ と自慢した。
そこで、 吾輩も 栽培することにした。
まず、 種を手に入れ、 プランターに蒔いた。 種なら、 普通に売っている。
一袋で、 プランター三つ分の芽が出た。
多すぎる。
一つを、 近くに住んでいた 幼稚園児の 男の子に、 くれてやった。
「ぼくのはっぱ」 と いたく喜んだ。
よほど可愛がって育てたのか、 あるいは、 なんらかの 未知の才能が 花開いたのか、
吾輩のミントよりも、 はるかに 立派な葉 を茂らせた。
そんなある日のことである。 件の友人から 誘いがあった。
「美味しいバーボンがあるから、 飲みに来ないか」
いよいよ ペパーミント の出番である。
吾輩は、 早速 収穫した。
収穫したが、 たいした量にはならなかった。 不安 がよぎる。
なにしろ、 バーのミントを ミントジュレップにして 呑み尽した奴ら である。
足りるのか。
幼稚園児に 協力要請することを、 吾輩は 即座に決意した。
尋ねてみれば、 お昼寝中である。
スヤスヤ眠っていて、起きそうにない。
無理やり起こすのは、 気の毒である。 吾輩は鬼ではない。
仕方がないので、 勝手に収穫させてもらった。
バーのミントよりも 見事な出来だ、 と友人夫妻に 大いに喜ばれ、
バーボンは たちまち 減り、
吾輩は、 スカーレット・オハラ になった。
すなわち、 酔って 絡みまくった。
お昼寝から覚めた幼稚園児は
「ぼくの はっぱが 無い!」
昼下がりの アメージングに 驚いたという。
すまぬ。全部、吾輩が悪い。
10へ☆☆☆12へ


マーガレト・ミッチェルの名作 「風と共に去りぬ」 の冒頭に近い 場面で、
主人公 スカーレット・オハラが、 ガーデンパーティで 酔っぱらい、 やたらと からむシーンがある。
吾輩が読んだのは、 古い 翻訳版なのだろうか。
スカーレットが 飲んだのは 「はっか水」 となっていた。
「はっか水」 を飲んで、 何故酔っぱらうのか が謎だったが、
後に 「ミントジュレップ」 というカクテルだと知った。
潰したペパーミントに バーボンを注ぎ、 粉砂糖少々を加えた 強い酒である。
なるほど、 あれだけ飲めば 、酔っぱらうはずだ。
知った途端に 飲みたくなった。
「風と共に去りぬ」 である。スカーレット・オハラ である。
飲んでみたいに 決まっている。
しかし、 生のペパーミントの葉は、 そんじょそこらの スーパーに売っている物ではない。
友人の言によると、 さるバー では 自家栽培をして使っているという。
友人夫婦は、 店のミント を使いきるまで呑んだ と自慢した。
そこで、 吾輩も 栽培することにした。
まず、 種を手に入れ、 プランターに蒔いた。 種なら、 普通に売っている。
一袋で、 プランター三つ分の芽が出た。
多すぎる。
一つを、 近くに住んでいた 幼稚園児の 男の子に、 くれてやった。
「ぼくのはっぱ」 と いたく喜んだ。
よほど可愛がって育てたのか、 あるいは、 なんらかの 未知の才能が 花開いたのか、
吾輩のミントよりも、 はるかに 立派な葉 を茂らせた。
そんなある日のことである。 件の友人から 誘いがあった。
「美味しいバーボンがあるから、 飲みに来ないか」
いよいよ ペパーミント の出番である。
吾輩は、 早速 収穫した。
収穫したが、 たいした量にはならなかった。 不安 がよぎる。
なにしろ、 バーのミントを ミントジュレップにして 呑み尽した奴ら である。
足りるのか。
幼稚園児に 協力要請することを、 吾輩は 即座に決意した。
尋ねてみれば、 お昼寝中である。
スヤスヤ眠っていて、起きそうにない。
無理やり起こすのは、 気の毒である。 吾輩は鬼ではない。
仕方がないので、 勝手に収穫させてもらった。
バーのミントよりも 見事な出来だ、 と友人夫妻に 大いに喜ばれ、
バーボンは たちまち 減り、
吾輩は、 スカーレット・オハラ になった。
すなわち、 酔って 絡みまくった。
お昼寝から覚めた幼稚園児は
「ぼくの はっぱが 無い!」
昼下がりの アメージングに 驚いたという。
すまぬ。全部、吾輩が悪い。
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