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私の文章修業 14

<リズムとテンポ>

 文章のリズムを大事にしよう。
 声に出して すらすら読めるようなら、 読みやすいはず。
 名文といわれるものは、 読んでみると 心地良いリズム感があるように感じます。
 だからでしょうか、 とても覚えやすい。

 例えば、 キリスト教のお祈りの言葉です。
 【天にまします我らが父よ みなのとうとまれんことを 
 御国(みくに)の来たらんことを 
 御むねの天に行われる如く 地にも行われんことを
 我らの日用の糧(かて)を こんにち我らに与えたまえ 
 我らがひとに赦(ゆる)す如く 我らの罪を赦したまえ アーメン】

 食前の祈りです。
 宗派によって違いがありそうですが、 どうです? 調子が良いでしょ。
 (手元に資料が無く、 記憶力に難がある私の記憶だけなので、
 もしかしたら、 細部に間違いがあっても許してね)

 同じくお経です。
 「般若心経」は 翻訳文の権化ですから、
 漢文ありーの、 サンスクリット語らしきものありーの、
 突然 お弟子さんの固有名詞が登場しーの というありさまで、
 内容が分かりにくくなってますが、 
 日本人が書き遺したお経は 読み上げることを前提に書かれているのでしょう。
 名調子です。

 「曹洞宗教会修証義」では、 こんな風です。
 【生(しょう)を明らめ 死を明らむるは 仏家(ぶっけ)一大事の因縁なり
 生死(しょうじ)の中に仏あれば 生死なし、
 但(ただ)生死 即ち涅槃(ねはん)と心得て、
 生死として 厭(いと)うべきもなく、 涅槃として欣(ねご)うべきもなし、
 是時(このとき )初めて生死を離るる分あり……】

 色々な宗派の他のお経も、 古文の教科書にしたいくらいの名文でできています。
 テンポもリズムも素晴らしいです。
 お葬式やご法事があったら、 ちゃんと聞いてみると面白いですよ。

 文章にはリズムと呼吸がある。
 テンポもスピード感もある。
 ということで、

 A. マル子は 炬燵に足を突っ込むと、 置いてあったみかんに手を伸ばし、
   そのうちの一つを手に取って、 皮をむき始めた。

 B. マル子は 炬燵に入った。 みかんに手を伸ばす。
   一つを取り、 皮をむく。

 Aは、「マル子とペケ子のおとぎ話問答」シリーズに出てきてもおかしくないような、
 のんびりまったりのマル子。
 Bのマル子は、 急いでいるように感じませんか? 
 任務を受けて、 みかんに仕込まれた暗号文を取りに来ました風? 
 文の長さで、 スピード感が変わります。
 緊張感も違いますね。

 緩急をコントロールすれば、 メリハリもできます。
 七五調の文は読みやすく、 しかも 記憶に残りやすいのは ご存じでしょう。
 百人一首が もしも不定型だったら、 百首も覚えられるもんじゃありません。
 リズムとテンポが良いからだと思います。
 ここぞという場面では、 より一層 リズムとテンポを意識して書くと、
 印象に残りやすいのではないかと思います。


<内緒話>
 句読点をどこに付けるか、 いまだにけっこう迷います。
 日本語の歴史の中で、 句読点を付けるのは、 わりと新しいやり方なんです。
 昔の文章にはありません。
 活字で書く時には 有ったほうが便利でも、 手書きの場合は無くても平気です。
 例えば、 はがきなら、 句読点無しで不自由なく書くことができます。

 私は、 物語を書く時には縦書きにしています。
 個人的な好みの問題でしょうが、 書きやすいのです。
 縦書きだと 句読点が少なくても案外大丈夫。
 途中で悩まずに書いて行けるのですが、
 横書きだと、 読み返す時に めちゃくちゃ句読点が気になります。
 ひらがなが続くと、 読む時に どこで切って良いか解り難い気もします。
 縦だと大丈夫なんですよね。

 それはともかく、 読者も生きて呼吸をしているわけで、
 句読点無しの文が長々と続くと、 呼吸困難になるのではないかしら。
 息継ぎをする位置に 付ければいいのかしら。
 読む立場からいえば、 句読点無しで長々と続く文章もしんどいけど、
 句読点が多すぎて、 ぶつ切りになっている文章も 読みにくいんじゃないでしょうか。
 修行です!



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コメント
2390: by lime on 2014/08/16 at 07:45:56 (コメント編集)

句読点を打つ場所って、悩みますよね。
私は無意識に書くと「、」をたくさん付けてしまうので、書き終わった後でどんどん消していきます。
「、」がありすぎるとぶつ切りのようでテンポが悪くなりますよね。
でも、やっぱり気を抜いて書いていると「、」だらけになってしまう(><)なぜだ。
そういえば私の好きな伊坂さんの小説も、わりと「、」の頻度が高かったような……。
きっと彼も、消し忘れだな。(いや違うって)

2391:Re: lime様 by しのぶもじずり on 2014/08/16 at 17:59:53 (コメント編集)

limeさんは 横書きで書いていらっしゃるんでしたよね。
(記憶違いだったら、ごめんなさい)
私も横書きだと、むやみに読点を付けたくなります。
縦書きだと、ものすごく少ないです。
縦書きからブログ用に横に移した時に、読点を増やしたくなります。
なので、代わりに半角スペースを入れて対応しています。

limeさんと逆ですね。あはっ。

2392: by ヘタリーナ風鈴 on 2014/08/16 at 20:11:20

こんばんは
句読点、難しくて私も悩みます。
テンポが悪いとダラダラ書きになるし
登場人物の雰囲気や捉え方にも影響しますし。
戦闘シーンでは尚更です…(´Д`;)

2393:おはようございます by ☆バーソ☆ on 2014/08/17 at 10:26:31 (コメント編集)

文章のリズムは大事ですね。
ひとの書いたものに赤字を入れて文章を直す人がいますが、
元の文章のリズムが損なわれてないかどうかを見れば、
直した人の文章力が分かります。

小説では読点の使い方も作家の個性のひとつかもしれませんが、
それ以外の書籍などの場合には、読点の打ち方を見るだけで、
印刷物になるような文章を書いている人かどうかが分かります。

ひらがなが続くときは、私は漢字を混ぜるようにしています。

ブログの場合には、概して読点が少ないように感じます。
接続助詞の「が」のあとに読点を打たない人が多くないでしょうか。

2394:Re: ヘタリーナ風鈴様 by しのぶもじずり on 2014/08/17 at 18:03:27 (コメント編集)

いらっしゃ~い♪
句読点は、活字で印刷した文章を、読みやすくするために発明されたのではないかと思います。
句点は分かりやすいけど、読点は難しいです。

2395:Re: おはようございます by しのぶもじずり on 2014/08/17 at 18:10:12 (コメント編集)

☆パーソ☆様 こんにちは。

日本語に昔からあったものではないです。
文法的にも決まりはないようで、句点はともかく、読点は難物です。

横書きだと、読点だらけになりそうで、
縦書きとは勝手が違いますよね。
読み易ければOK、と思うしかないのかもしれません。

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