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私の文章修業 8

<三人称>

 いちばん料理しやすいのは 三人称でしょう。
 このブログの物語も、 ほとんど三人称になってます。
 語り手が、 読者から見えない位置にいます。
 移動させることが自由自在です。
 地球の裏側や 宇宙の彼方にも、 一行でワープできます。

 語り手は、 物語の舞台監督になったり、 カメラマンになったり、
 批評家になったり、 やじ馬になったり、 主人公の応援団になったりできますが、
 コロコロ変わりすぎると、 読者が面くらうでしょう。
 中心にする立ち位置を決めておく方が 良いように思います。
 三人称の語り手は、 物語の案内役だと思うので、
 安定している方が 安心して読んでもらえると思います。

 初心者が陥りやすい間違いとして、
 <視点が コロコロと変わるのはいけない> と書いてある指南書があるようです。
 この「視点」というのが、 語り手の立ち位置なんだと思います。
 読みやすくする為には 注意が必要でしょう。
 主人公に寄り添っていたのが、 突然、敵陣営に寝返ったら驚きます。
 その場合は、 ワンクッション置くなどして、
 無理なく 立ち位置を変える為の配慮が必要でしょう。
 (実は「薬種狩り」で、 無理な立ち位置の変更を、 一か所やっちゃってます。
 悩んだんですよね。 でも、ノリの方を優先しちゃいました。
 読みにくかったら、 ごめんなさい)

 全編を通して、 絶対に変えてはいけないとは思いません。
 気付かれないように、 こっそりと変えるとか、
 逆に、 堂々と、 分かるように変えるのは ありなんじゃないかと思っています。
 作者が分かっている上で、 上手くやれば いいのではないかと思います。
 作者が混乱して、 無造作にやってしまうと、 読者も混乱するということなのでしょう。
 要は、 解りやすく 読みやすければOK。 そう思います。

 三人称で要注意なのは 「こっち」とか 「あっち」です。
 一人称なら 全くOKですが、
 三人称の地の文で使うと、 語り手の立ち位置が、
 ピンポイントで限定されてしまいます。
 隠密行動を見破られた忍者か、
 透明マントを着ていたのに、 居場所がばれてしまったハリー・ポッター みたいなものです。
 三人称の特典が パアです。
 しかも、 読んでいると 違和感があります。
 あれっ、 「こっち」と思っているのは誰?  みたいな……。
 気がつかれてしまうと 興ざめになる可能性があります。
 「こっちに来た」ではなく、 「○○の方に来た」
 「あっちに行った」ではなく、 「その場を立ち去った」 のように書いた方が、
 すんなり読めると思います。

 そう言えば、 「行く」と「来る」 も使い方が気になることがあります。
 語り手の位置が特定されることがありますから。

 英語で 「Come here」と言われた時、 「すぐに行きます」というつもりで、
 日本人は 「I’ll go soon」なあんて答えて、 トラブルになる事があるらしい。
 「Come」と言われたら、 答えもgoではなく、 Comeです。
 これでは、 「私はすぐに出かけます」 という意味になって、
 呼びかけを 断っていることになってしまいます。

 「ごはんよ~、 食堂にいらっしゃい」 と英語で言われ、
 「I’ll go soon」
 食堂に行ったら、 その人の分の食事が すっかり片付けられていて、 泣いた。
 なんてことが 実際にあったらしいです。

 あらっ?  日本語は、 元来、 立ち位置がはっきりしない言語なのかも。
 うむう。 ややこしや、 ややこしや。



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2346: by lime on 2014/07/31 at 07:49:54 (コメント編集)

三人称でも、がっつり一人に視点を合わせすぎると、ほぼ一人称になってしまいそうになります。わたしなど、きっとそんな文章的間違いをいっぱいやらかしてるなあ^^;
こちらに・・・とか、結構使ってしまいます。気をつけねば。

でも前に、三島由紀夫の小説を読んでいて「あれ?」と思ったんですが、三人称の視点が、その行ごとに切り替わってるのです。
ドラマのカメラのように、ぱっ。ぱっ。と。
ああ、大御所ならば許されるのかな・・・なんて、ちょっと思ったのですが。でも、読む方に違和感や嫌悪感がなければ、逆に効果的でいいのかも・・・とも思いました。

2347:Re: lime様 by しのぶもじずり on 2014/07/31 at 10:56:05 (コメント編集)

文章的間違いとは言えないと思います。
要は、違和感なく読者が楽しめるかどうか。

おっしゃるように、視点の切り替えが悪いのではなく、
作者の意図に沿って、効果を出しているかどうかなのだと思います。
不用意に読者を混乱させたり、
置いてきぼりにしていないかを注意したい、と言いたかったのです。
コメントをありがとうございます。

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