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私の文章修業 7のおまけ

<おまけというか 蛇足>

 複数の人物による一人称で、 次々と語り手が変わる一人称の饗宴は、
 西洋の言語では、 やろうとも思わないでしょう。
 一人称代名詞が一つですから、
 わけが分からなくなるのは 目に見えています。

 日本語だったら、
 「私」「あたい」「俺」「僕」「余」「拙者」「わらわ」「おいら」「わちき」その他、
 豊富な人称代名詞を使いこなして、 出来そうな気もしますが、
 代名詞は、 固有名詞とは違って、 くっきりとした強い印象が得られにくいです。
 人称代名詞を変えるだけではなく、 それぞれ語り手の人格に合わせて、
 文体をガラリと変える くらいの事は 最低限必要でしょう。
 その他、 大道具、小道具などっを使って、 区別できる設定をするなど、
 大技、小技、力技が欲しいところです。

 読者は、 途中で中断する事もあるわけで、
 続きを読んだ時に 思い出せないようであれば、 不親切というものです。
 この「私」は、 誰だっけ? 
 読み返す必要が出てきたりします。
 気を抜けば、 解っているのは作者だけ、 ということになりかねません。
 よほど 特殊で明確な意図が無ければ、
 一人称の語り手が くるくると変わるようなことは、 やらない方が無難です。
 特に、 同じ場面を複数の一人称で繰り返すのは、 何回もやられると飽きます。


 一人称で、 冒頭に、
 主人公が いきなり自己紹介してるのを 見かけたことがありました。

 【私は○○歳。 背は○○○センチ。 ちょっとチビなのが悩みかな。
 髪は栗色のサラサラヘア。 小さい頃からショートに決めている。
 スポーツが大好きだから、 長いとじゃまなんだもん】

 みたいな……。
 おい、 誰に向かって自己紹介してるんだい。 と突っ込みたくなります。
 自分に自己紹介してるんだったら、 間違いなく変人です。
 そうとう危ない奴です。
 その場に登場しない 読者に向かってやっているなら、
 自己顕示欲が強すぎです。 もしかして、 二人称小説だったのか?

 このブログでは、短編「まだまだ」が一人称です。
 冒頭に 【私は納念まり。 中二女子でぇ~す】なんて書いたら アホ丸出しです。
 そう言えば、 作中には 下の名前を出してなかった。



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コメント
2342: by lime on 2014/07/29 at 00:56:07 (コメント編集)

この頃の若い作者の書く小説は、1人称がとても多いことに驚きます。
ラノベ=1人称……なのかな? それとも書きやすいからでしょうか。たしかに、勢いやテンポはいいかも。

1人称って、本人の名前を途中で忘れてしまうのがやっかいです。
この主人公、誰だっけ・・・とか。
たしかに冒頭で自己紹介が入るのもなんだか違和感がありますよね。^^;

2343: by LandM on 2014/07/29 at 10:06:29

一人称の技巧を最大限まで発揮しているのが、ハルヒという小説なんでしょうが。あれは1人称爆発で、主人公の名前が最後まで明かされないという一人称の最大の極みだと思います。
・・・私ももう少しわかりやすく書いた方がいいかもですね。

2344:Re: lime様 by しのぶもじずり on 2014/07/29 at 11:29:23 (コメント編集)

ラノベは一人称の花盛りですね。
一見書きやすそうと思っても、
一人称で、話を大きくしようとすると、途端に難しくなります。
<7>にも書いたように、肉体的にも精神的にも、語り手の資質に縛られるからです。
生半可な事では、単調になります。
物語全部が、語り手の守備範囲を越えられないからです。

ネットで見かける「多人数による一人称の入れ替わり」は、
困ったあげくの苦肉の策でしょう。

一人の一人称だけで長い物語を書くのは、ものすごく難しいです。
世界観が狭くなります。
壮大な世界観を装っても、私小説並みの狭さになったりします。
主人公=語り手の場合、内面描写ができても、外からの描写ができません。
三人称のほうが、絶対に書きやすいと思います。

2345:Re: LandM様 by しのぶもじずり on 2014/07/29 at 11:31:33 (コメント編集)

「ハルヒ」は上手いですねえ。
でも、誰にでも簡単にまねができると思ったら大間違いでしょう。

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