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私の文章修業 5

<人称について>

 小説の書き方について書かれたものを読むと、
 たいてい出てくるのが 人称の問題です。
 日本語では、 あいまいです。
 文法的にも、 はっきりとは区別できないらしいです。
 判断する決め手は、 特に無いらしい。

 【どの帝の御代でございましたでしょうか、
 お仕えする多くの女御や更衣の中に、
 身分が さほど高くないにもかかわらず、
 ご寵愛を一身に集めていらっしゃる方が おられました。】

 ほらね。 これだけでは、 何人称なのか特定できません。
 この後に、 登場人物がどうしたこうした とずっと続いていけば、
 全体として 三人称なのでしょうし、
 「あなたは ご存知ですか」 と問いかけが出てくれば、
 二人称になってしまうかもしれないし、
 「我が身を振り返れば……」 のような述懐が登場すれば、
 あれまあ、 一人称だったのね、 ということになるのでしょう。

 一人の登場人物に密着して書かれた三人称の文章は、
 一人称にしても おかしくない場合があります。
 どっちにもなりそうだったりします。
 よそ様の文章を引き合いに出すのも問題だと思うので、 このブログで言えば、
 短編「迷惑な子ども」は、 一応三人称ですが、
 「星子」を 「私」に変えても、 さほど違和感が無いと思います。

 そもそも、 人称代名詞自体が、 すっきりしていません。
 いったい日本語に、 人称代名詞が いくつあるのかさえ、
 正確には分かっていません。
 その上 ややこしいことに、
 「お手前」と「手前」 のように、 ちょっとしたことで立場が逆転してしまったりします。
 子どもに向かって 「僕、 お歳はいくつかな」なあんて、
 平気で、 本来一人称代名詞であるはずの言葉を、 二人称として使ったりもします。
 時代によって、 意味が違ってきたりもしています。
 代表的な二人称代名詞である 「あなた」は、
 【山のあなたの空遠く 幸い住むと人の言う】
 の「あなた」 と同じところから来ています。
 「あっちの方」という意味の言葉が、
 代表的な二人称代名詞というのは、 何だか気がひけます。
 「こなた」なんて、 一人称にも 二人称にも 三人称にもなります。

 「人称」というのは、おそらくは、
 ヨーロッパの言語を分析したところから 出てきた考え方なのでしょう。
 日本語の動詞では、
 未然・連用・終止・連体・仮定・命令 の変化はあっても、
 英語やフランス語のように、 人称によって変化する ということはありません。
 はじめに書いたように、
 文法上、 はっきりとした区別が 特に無いのです。
 英文や仏文ならば、 一目で人称が解りますが、
 日本語の文章では、そうはいきません。
 なので、 構成や細部の記述には、 かえって注意が必要なのかもしれません。

 書いておいてなんですが、
 そういう面倒なことばかり言ってもしょうがないので、
 ひとまず置いといて、 ざっくりと考えてみようと思います。


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コメント
2327: by LandM on 2014/07/24 at 12:09:36

何人称かは大切ですよね。
最近、私は一人称でやりますが。
軸がぶれないので。
3人称もやるのですが、どうにも慣れないですね。。。

2328:Re: LandM様 by しのぶもじずり on 2014/07/24 at 14:58:02 (コメント編集)

すいません、解りにくかったですか。
日本語の文章において重要なのは、人称そのものではないのではないか。
問題のポイントがずれているのではないか、そう言いたかったのです。
大事な事を、何かしら見落としているような気がします。

分かりにくかったらごめんなさい。

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