予知夢を見ちゃいました。
あれこれ放談 - 2013年09月14日 (土)
死の淵から生還して、 入院することになりました。
少しは回復して、 三人部屋に移ったものの、
身動きできないのは 相変わらずで、 寝たきりの生活が続きました。
暇でした。
寝たままできることは限られます。
本を読んだり、
小さな絵を描いたり、
テレビを見たり、
親が持ってきた 知恵の輪セット に挑戦したりする程度です。
知恵の輪は、 私の頭じゃ無理! 的な、 難解なもので、
時間がつぶせそうではありましたが、 寝たままでは 根気が続きません。
基本的には、 食っちゃ寝 の暮らしで、 暇でした。
そんなある日、 病室から一人が退院して、 ベッドが一つ空きました。
リアルな夢を見ました。
空いたベッドに 若い女性が入院しており、 母親らしい恰幅の良い女性が居るところに、
見舞いの花束を持った男性が おずおずとやってきて、
三人が会話する という、 何の変哲もない夢でした。
夢というものは、 放っておけば すぐに忘れてしまいますが、
記録したり、 誰かに話したりすると、 けっこう覚えているものです。
どなたも経験していることでしょう。
夢から覚めた私は、 圧倒的に暇でした。
狭い病室内で起こること以外に、 新しい話題もありません。
「そこのベッドに、 若い人が入院している夢を見た」
早速、 話のネタにしました。
「ああ、 そろそろ誰かが入ってくるかもね」
長期入院中で、 病院のヌシになっているような、 同室の人が言いました。
間もなく、 小さな女の子が入院しました。
ジャングルジムから落ちたそうです。
念のための検査入院でしたが、 検査しなくても、 充分元気に見えました。
いっときもじっとしていないし、 黙ってもいないのです。
やかましい子どもでした。
大人二人は、 げっそりしました。
一日しかいなかったのに、 退院した時はほっとしました。
次に、 おとなしそうな若い人が入院してきた時は、
心から安心したものです。
新参患者の ウオノメ手術が無事に終わり、 そろそろ退院するかという頃あい、
婚約者が 見舞いがてらお母さんに挨拶に来る という話を聞きました。
入院生活において、 ちょっとしたトピックです。
ワクワクして待ちました。
ついにその日、
気さくで面倒見の良い ウオノメさんのお母さんが居るところに、
花束を持った若い男性が、 おずおずと現れたのでした。
ウオノメさんは、 ちょっとは恥ずかしそうで、 ちょっと心配そうに迎えました。
その瞬間、 私は ギョッ としたのです。
見たことがある。
そうです。 あの夢を、 ありありと思い出しました。
目の前で、 夢の通りの場面が展開されていました。
三人は、 私が知っている通りの会話を交わし、 夢と全く同じ行為を繰り返しました。
次に、 お母さんがこう言うぞ、 と思っていると、 その通りのことを言います。
婚約者がどう答えるかを私は知っていて、 彼は、 その通りに答えたのです。
十日ほど前に見た夢を、 目の前の現実が 忠実に追いかけていました。
ひえ~~~ です。
耐えられなくなって、 私は 布団を頭からかぶりました。
落ちついてから、 気が付いたのですが、
まさに、 そのタイミングで 私は夢から覚めていたのでした。
証拠は 何もありません。
同室のヌシが 夢の話を覚えていたとしても、
その日、 ちょうど一時帰宅をしていて、 その場にいなかったのです。
残念ながら、 証人も居ません。
この話を 何人かにしたことがあります。
すっごい怖かった。
という 大雑把な感想で片づけていましたが、 ホラーな意味の恐怖とは違うように思います。
理解できなくて、 焦って、 うろたえて、 混乱した。
と言ったほうが 少しは近いでしょうか。
それ以来、 予知夢の話が出ると、
私は、 きっぱりと答えることにしています。
「あるよ」
【死にぞこないの告白】★★【特異点について、恐れ多くも説明してみます】


少しは回復して、 三人部屋に移ったものの、
身動きできないのは 相変わらずで、 寝たきりの生活が続きました。
暇でした。
寝たままできることは限られます。
本を読んだり、
小さな絵を描いたり、
テレビを見たり、
親が持ってきた 知恵の輪セット に挑戦したりする程度です。
知恵の輪は、 私の頭じゃ無理! 的な、 難解なもので、
時間がつぶせそうではありましたが、 寝たままでは 根気が続きません。
基本的には、 食っちゃ寝 の暮らしで、 暇でした。
そんなある日、 病室から一人が退院して、 ベッドが一つ空きました。
リアルな夢を見ました。
空いたベッドに 若い女性が入院しており、 母親らしい恰幅の良い女性が居るところに、
見舞いの花束を持った男性が おずおずとやってきて、
三人が会話する という、 何の変哲もない夢でした。
夢というものは、 放っておけば すぐに忘れてしまいますが、
記録したり、 誰かに話したりすると、 けっこう覚えているものです。
どなたも経験していることでしょう。
夢から覚めた私は、 圧倒的に暇でした。
狭い病室内で起こること以外に、 新しい話題もありません。
「そこのベッドに、 若い人が入院している夢を見た」
早速、 話のネタにしました。
「ああ、 そろそろ誰かが入ってくるかもね」
長期入院中で、 病院のヌシになっているような、 同室の人が言いました。
間もなく、 小さな女の子が入院しました。
ジャングルジムから落ちたそうです。
念のための検査入院でしたが、 検査しなくても、 充分元気に見えました。
いっときもじっとしていないし、 黙ってもいないのです。
やかましい子どもでした。
大人二人は、 げっそりしました。
一日しかいなかったのに、 退院した時はほっとしました。
次に、 おとなしそうな若い人が入院してきた時は、
心から安心したものです。
新参患者の ウオノメ手術が無事に終わり、 そろそろ退院するかという頃あい、
婚約者が 見舞いがてらお母さんに挨拶に来る という話を聞きました。
入院生活において、 ちょっとしたトピックです。
ワクワクして待ちました。
ついにその日、
気さくで面倒見の良い ウオノメさんのお母さんが居るところに、
花束を持った若い男性が、 おずおずと現れたのでした。
ウオノメさんは、 ちょっとは恥ずかしそうで、 ちょっと心配そうに迎えました。
その瞬間、 私は ギョッ としたのです。
見たことがある。
そうです。 あの夢を、 ありありと思い出しました。
目の前で、 夢の通りの場面が展開されていました。
三人は、 私が知っている通りの会話を交わし、 夢と全く同じ行為を繰り返しました。
次に、 お母さんがこう言うぞ、 と思っていると、 その通りのことを言います。
婚約者がどう答えるかを私は知っていて、 彼は、 その通りに答えたのです。
十日ほど前に見た夢を、 目の前の現実が 忠実に追いかけていました。
ひえ~~~ です。
耐えられなくなって、 私は 布団を頭からかぶりました。
落ちついてから、 気が付いたのですが、
まさに、 そのタイミングで 私は夢から覚めていたのでした。
証拠は 何もありません。
同室のヌシが 夢の話を覚えていたとしても、
その日、 ちょうど一時帰宅をしていて、 その場にいなかったのです。
残念ながら、 証人も居ません。
この話を 何人かにしたことがあります。
すっごい怖かった。
という 大雑把な感想で片づけていましたが、 ホラーな意味の恐怖とは違うように思います。
理解できなくて、 焦って、 うろたえて、 混乱した。
と言ったほうが 少しは近いでしょうか。
それ以来、 予知夢の話が出ると、
私は、 きっぱりと答えることにしています。
「あるよ」
【死にぞこないの告白】★★【特異点について、恐れ多くも説明してみます】

