RSS

天州晴神霊記 第七章――7


「残念ながら、
 私は、 内裏はおろか 大内裏に行ったこともないので、
 何処に使える水が在るのか、
 お二人が 何処にいらっしゃるのかも見当がつかないのです」

「じゃあさ、
 片っぱしから内裏のあちこちから 大声で業務連絡を放送するっていうのはどう?」
「大がかりな幽霊騒ぎになって、 私がお役御免になるのが決定でしょう。
 内裏を混乱に陥れては、 ただで済みそうにありません。
 それより あずきちゃん。
 エダマメは 志信様とも仲良しですよね。 飛ばしたら 行ってくれませんかねえ」

 あずきの表情が変わった。
 幼い印象が消えて、 思慮深い大人の顔を見せ、 真剣に考え込む。
「伝書ミミズクかあ。
 水輪繋の森なら 可能性が高い。 兄貴とはよく遊んでいたし。
 でも 都に来てからは 屋敷の庭と大神殿の境内しか飛ばせていないから、
 難しいと思う」
「可能性は?」
「んむう~、 分かんない。 ミミズクだし」
「私たちに出来ることは 他には無さそうだし、 ダメモトでやってみましょう」

「あへ~」
 勝手に青梅の懐を探って 書くものを探すあずきを、 雅彦君が制した。
「成功率が分からないなら、 手紙は駄目です。
 他の人間に渡る危険があります。
 エダマメの右目か左目を借りましょう」
「さすが名人。 そんなことが……」
「初めてですが、 多少は水気がありますから、 何とかなるでしょう」

 身を隠していた防火用水の蓋を開け、 雅彦君が試しに術をかける。
 水面に 息の上がった青梅が おぼろげに浮かび上がった。
 まだ喘いでいる。
「いけそうです」

 あずきは立ち上がって 星を読んだ。
「エダマメ。 北はあっちだ。
 兄貴を探せ。 行け!」

 エダマメは 何度か羽をばたつかせ、 やがて星都の空へ飛び立った。
 樽の水面に 満天の星が頼りなく流れた。
 エダマメは ぐんぐんと高度を上げてゆく。
 魔封じの五芒星の一部が映り始めた。
 あずきが かぶりつくように見入っている。
 エダマメは うまく北を目指しているようだ。

「空から見ると、 こんな形をしてるのね。
 あっ、 ここだけ色が違ってる」
「これは……。 いったい何が……。 霧呼様―、 大変です」



戻る★★★次へ

トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
1366: by 津島 博行 on 2013/06/07 at 20:39:33

僕の小説ブログ全然人来てくれないです・・。
どうすれば来てもらえるようになりますかね。
このままじゃ俺、死ぬしかないです。

1369:Re: 津島 博行様 by しのぶもじずり on 2013/06/07 at 22:13:59 (コメント編集)

ええーっ、死ぬしかないとはまた一大事ですね。

王道としては、やっぱり面白い記事を書くのが一番なんじゃないでしょうか。
それから、マメに更新すること、とか。
それと趣味の合いそうなブログさんに訪問して、コメントを残すとかして馴染みになれば、
来て下さるようになると思いますよ。

コメントを書く時は、ご自分のURLを入れておくと、
訪問者の方がそこから入れます。
このコメントにはURLが無いようです。もったいないぞ。

それよりなにより、せっかくブログをしてるんですから、もっと楽しんだらどうでしょう。
色々なブログと行ったり来たり。
様々なブログがあって楽しいですよ。

1370: by 津島 博行 on 2013/06/07 at 22:49:02

面白いのかどうかわからんすけど、一応最低限の自信をもって書いてはいます。

ほぼ毎日更新してるっす。

ブログさんに訪問っすか・・。それはあんまりしてなかったですね。やってみます。ありがとうございます。

楽しんだりですか・・。血反吐を吐くような苦しみしかないっすね。コメントしてくれる方や、拍手してくれたりする方は少数ながらいるんで、それだけが励みになってます。

しのぶさんみたいに、もっとアクセス稼ぎたいなあ。

俺もう小説しか生きる術がないんで、必死なんですよ。

いろんなブログ巡回してみます。ありがとうございます。

1371:Re: 津島 博行様 by しのぶもじずり on 2013/06/08 at 13:48:56 (コメント編集)

あまりに必死さが前面に出てしまっても、怖くなって腰が引けてしまうかもしれません。
血反吐を吐いちゃまずいです。

あっ、そういえば先日、自分、血反吐を吐きました。
もうびっくりして、病院に駆け込んで、精密検査をしてもらったのですが、
なんでもありませんでした。

あとで考えたら、ドライフルーツで歯茎が切れたのかも。
でもその時は、食欲まですっかり無くなりました。
異常なしと分かった途端に、食欲が復活しました。
たははは

▼このエントリーにコメントを残す

   

プロフィール

しのぶもじずり

Author:しのぶもじずり
とりあえず女です。
コメントを頂けると、うれしいです。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

検索フォーム

いらっしゃ~い

らんきんぐ

よかったら押してね
 にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ にほんブログ村 小説ブログへ
 

リンク

このブログをリンクに追加する   リンクフリーです

おきてがみ

FC2以外のブログからお越しの方、クリックで足跡が残せます。
「ことづて」は機能していませんので、ここにはコメントは残せません。

RSSリンクの表示

QRコード

QR

月別アーカイブ

フリーエリア