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外国語 あるいは翻訳文が日本語に与えた影響について

「scribo ergo sum」 の八少女さんとこの小説に、
 『Bloody Mary』というカクテルが出てきました。
 大勢のプロテスタントを 次々と処刑した 16世紀のイングランド女王
 メアリー一世にちなんで名づけられた といわれるカクテルです。
 通常は、 『血まみれマリー』 もしくは『血まみれメアリー』 と翻訳されます。

 八少女さんの小説では、 主人公が、 それを もう一人の登場人物を思い出しながら、
 「忌々しい摩利子」と変換するのです。
 お洒落です。
 コメントを入れたら、 お返事で、
 <bloody>を、 忌々しいという意味で使うことがあると知りました。



 それはさておき、
『彼女』とか 『少女』とか、 今では普通に日本語として使っていますが、
 外国の文章を翻訳するにあたって できた言葉らしいです。
『共産主義』も 日本語として作られた翻訳語です。
 中国では違う翻訳をしていました。
『人民』も 日本の翻訳語らしいです。
 それらが、漢字の本家本元の中国に逆輸入されたのですね。
 翻訳した人たち、 頑張りました。
 調べれば、 知らずに使っている言葉が 他にも たくさんあると思います。
 外国から入ってきた文化を、 いちいち翻訳して 日本語を作っていたのですね。
 明治の日本人は、
 今のように いいかげんなカタカナ言葉でごまかさなかった ということです。

 外来語から 新しい日本語を作る。
 遊んだら、 面白いかもしれません。
 しかし、 今では かえって難しいのかも。
 そのままカタカナにしちゃうことが多いですからね。


 近頃 気になる言葉があります。
 ライトノベルで使われる 『王太子』という言葉です。
 世継ぎの王子を表すようです。
 Clown Princeも、イギリスのPrince of Walesも、
 一般には皇太子と翻訳されています。

 それをわざわざ『王太子』という言葉を作って、 使っています。
 正直に言うと、 私は 馴染めません。
 天皇の世継ぎだから 「皇太子」。
 それなら、 王の世継ぎなら 『王太子』という感覚なのかもしれませんが、
 そもそも 「太子」自体が 「皇太子」と同じ意味です。
「皇太子」あるいは「太子」で良いじゃないか という気がします。
 新しい翻訳語を作るのは難しいです。

 それでも、 外国語の使い方から 面白い表現を発見することがあります。
 はじめから英語に堪能で、
 日本語に思い入れが無いと、 気がつかないかもしれません。
 幼児期から英語教育を受けた人は、 面白くもなんともないかもしれないなあと思ったりします。
 発見でも何でもないのかもしれません。
 英語が苦手な私だからこそ 面白がれるのかも。


縁の下の力持ち」という日本語があります。
 これを英語で <unsung hero> という表現をすると聞きました。
 unsung は、 sing の過去分詞の sung に un- がついた形だということで、
 「歌われたことのない英雄」とでも言えばいいのでしょうか。
 面白いと思い、 「赤瑪瑙奇譚」で使わせてもらいました。

 九章の11
 《伝記にも残らず、 詩に讃えられることのない 英雄の死だった》

 なかなかの感動表現になったんじゃないでしょうか。
 気に入っています。



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コメント
1347:人工地震 不正選挙 by ポスティング on 2013/05/29 at 20:35:15

周りに拡散して下さい、お願いします

12・16ユダヤ金融資本のための不正選挙
リチャード・コシミズ【検索】ブログ動画
不正選挙のつぎは日中戦争 核戦争=純粋水爆
徴兵制=海外に逃げたら死刑 ↑放射能48時間消
ユダヤ米国、負債222兆米ドル(2京円)破綻
↑が原因で、311人工地震テロ東北大虐殺
安倍は金融ユダヤのイヌ ↑テレビ新聞もイヌ
TPPは医療金融保健他全て=ユダヤ企業の奴隷
TPPで資産数百兆、数千兆?=ユダヤ強盗団
TPPテロ=NWO世界統一政府=ユダヤ世界支配
2013年7月不正選挙、大クーデターまたやる
させねーよ、侍日本人は命を失っても戦います

1348:Re: ポスティング様 by しのぶもじずり on 2013/05/29 at 22:41:53 (コメント編集)

昔から根強くあるみたいですね。
ユダヤ陰謀説。

時々、幽霊みたいに出てくるみたいです。
私は、それに関してはよく分かりません。
なので、無責任に拡散はできません。悪しからず。

1349:本当に面白いですね(^^) by 大海彩洋 on 2013/05/30 at 08:23:19 (コメント編集)

私も、英語とイタリア語しか真面目に学ばなかったのですが(って、ドイツ語とフランス語とラテン語も授業出てたのに…何も覚えとらん…)、言葉を支えているのはその国・その地方の文化であるとしみじみ思いました。
日本語では、少しずつニュアンスが違ういくつかの類義語(しかも日本人にとってはその違いが重要)が、英語に訳すとたった一つの言葉になったり、逆に英語では細かく分けられている数種類の言葉が、日本語にはまるきりなかったり。色の名前ひとつとっても、国によって表現が多い色と少ない色がある。
こういうところに、物語の中などで言葉を生み出していく隙間があるのでしょうか。宮沢賢治も、既成の言葉では表現できないことがいっぱいあったんだろうなぁ。
有名なI love youの逸話もそうですが、愛という言葉は明治までの日本にはなくて、直江兼続の兜の文字に意味は今の愛とは全然違うとか、愛知県は画期的な県名だったとか、でも、わたし的には明治の文豪がみんな額を寄せあって、I love youをなんて訳そうかと話し合っていたその現場こそが面白いと思ったりします。
unsung heroのしのぶさん風味付け訳、いいですよね!中島みゆきの地上の星みたいでかっこいい!

1350:Re: 大海彩洋様 by しのぶもじずり on 2013/05/30 at 10:30:51 (コメント編集)

現在なら、「月がきれいですね」と言っても、却って通じないかもしれませんねえ。
そういえば、時代の影響も無視できないですよね。

「愛」の元々の意味は、対等な関係性ではなかったようです。
上の立場にある人間が、目下の人間の面倒を見て可愛がる。
愛しむ(いつくしむ)あるいは、愛でる(めでる)の意味だったようです。
逆の関係だと、「慕う(したう)」になるのでしょうか。

「子ネズミが ライオンを愛した」 という風には使えなかった。
今とはだいぶニュアンスが違いますね。

言葉は世につれ 世は言葉につれ …… ですかね。

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