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蜻蛉の願いはキンキラキン 第八章――8



「ったく。 桜さんひどい」
 ぶつぶつ文句を言いながらも、
 お腹がすいていて、 うっかり 粗末なおにぎりを手に入れたバカになりそうだったことは、
 絶対に伏せておこう と硬く決心する蜻蛉だった。
 桜の心配は、 的外れではなかった。

 無事に 二つ目の『導きたまえ』を解除することに成功した蜻蛉は、
 得意そうな顔で、 黄色宝珠を見せた。

 桜は、 男たちが来る前にと、 急いで 全ての宝珠にお札を貼り、 蜻蛉に返した。
「これで、 こっちは、 黒、 茶色、 緑、 黄色の四つだ。 まだ在るのか」
 行き当たりばったりに進んできたわりには、 調子が良い。 良すぎるくらいだ。

「う~ん、 すぐ近くにあるのは 星白だよな。
 ……ん?  在りそうだ。 船に乗らなきゃ」
「船ということは、 国外か」

 桜は考えた。
 世界中に散らばっているはずだが、
 星白も最低二つ持っているということは、 もう六つは見つかっている。
 この状況から推し測れば、
 どうやら 宝珠は斎季安(ゆきあ)姫にゆかりの地に現れる公算が大きい。
 可能性が一番高いのは、
 妹の瀬々奈(せせな)姫が嫁いだ 蜻蛉羽(あきつば)王国だ。


 蜻蛉を呼ぶ星白の声が近づいてきた。
 一郎の声も聞こえる。

 そして、 近くの家から ただならぬ悲鳴があがり、 あたりに響き渡った。

「村長!  村長がー、 誰か、 来てくりゃあせ」



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