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蜻蛉の願いはキンキラキン 第五章 ――8



「何でも言ってください。
 出来る限りのこと……
 いや、 無理なことでも 何とかします。 何でしょうか」
「うん、 後でゆっくりな」
 飲み放題食べ放題の夜は更け、
 桜と蜻蛉も 豪華な客間に泊めてもらうことになった。


 直接縁(えん)も因(ゆかり)も無い桜と蜻蛉の二人は、貧乏旅行に戻ろうとしたが、
 麦平が引きとめ、
 八尺もかまわないから居てくれと頼むのをいい事に、
 裳名里屋の隠居所に 居候する羽目になった。


 二人が出て行かないことを確認した八尺は、
 買い物をすると言って出かけ、 まもなく戻った。
「先生、 ちゃんとうちのツケにしてくれましたか」
「うん、 遠慮なくそうさせてもらった。
 竹宅(ちくたく)堂とかいうところの使いの者が、 高級品を買い漁(あさ)っていて、
 危うく 手に入れ損なうところだった」
「はて、 竹宅堂さんも 誰か腕の良い人を捕まえましたかね」

「それより、 あっちのほうは 大丈夫だろうか」
「任せてください。 ニ、 三日内には届くと思います。
 でもまた何であれなんです?」
「うふふふ、 あれなら上手くいくはずだ」

 八尺と麦平が怪しい相談をしていることも知らず、
 桜と蜻蛉も また悩んでいた。

 どう考えても 緑の宝珠に願ったことは邪魔だった。
 このままでは 果てしなく寄り道を繰り返す。
 まずい。
 星白に どんどん先を越されてしまうかもしれない。

「こうなったら、 また お札をはがして星白を呼ぶか」
 桜の提案に、 しかし 蜻蛉は気乗りしない返事を返した。
「呼んで どうする」
「くっついて行く。
 次のを見つけたところで、 騙すなり何なりして 先に宝珠を手に入れる。
 そこで、 緑の宝珠のお願いをチャラにしてくれるようにお願いする」
「そんなに上手くいくか」
「じゃあ、 二つの導きたまえを区別できるのか。
 他の方法があったら言ってみろ」
「う~ん、 ……無いかも」

 しかし、 どうやって 星白を騙すか、
 具体的な方策も思いつかない状態で、 ぐだぐだと日を送っていた。

 屋敷の中は 高価で趣味の良いものでいっぱいだ。
 お邪魔な『導きたまえ』に誘われるまま、 うろつく蜻蛉の前に 次々とお宝が現れる。

 白金で鋳造された 勇ましい馬の置物をぼんやり眺めていると、
 麦平が声をかけてきた。



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コメント
941: by 十二月一日 晩冬 on 2012/12/15 at 22:50:56

カテゴリ、ミスってますよ~

942:Re: 十二月一日 晩冬様 by しのぶもじずり on 2012/12/15 at 23:17:46 (コメント編集)

ありがとうございます。
最近、ミスが多くて、つい先日は題名が「蜻蛉ん願いは……」になってしまいました。
新着情報もしばらくの間、間抜けな題名に……。
そろそろ疲れが出てきました。連続更新が246日です。
300日にならないかもですう。www

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