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くれないの影 あとがきのようなもの



「くれないの影」 を読んで下さった皆様、 ありがとうございます。
 楽しんでいただけましたでしょうか。 だったら嬉しいです。

 はじめは 「紅の影」 と漢字を使った題名でしたが、 平仮名にしました。
 友人に見せたところ、 「ベニノカゲ」 と読まれてしまったことが 理由の一つ。
 ジブリの「紅の豚」 と間違えられないように、 というのがもう一つ。
 空を飛ばないし。
 もっと面白い題名にできないものか と悩んだのですが、 出てきませんでした。
 この作品で、 一番の悩みどころは、 題名だったかもしれません。

 軽業一座の面々は 出番が少なかったですが、 一応 人物設定なども考えました。
 親方の藤吾の経歴と、 囃子方の権佐の経歴だけ ちらりと出てきましたが、
 他のメンバーも ワケアリです。

 物語の舞台は、 山また山のド田舎ですが、
 都から流された綺羅君に 雅(みやび)な感じを出して、 コントラストを付けようと、
 和歌を挿入したいなあ、 などと無謀なことを考えました。

 素養もないのに、 無謀です。

 かろうじて 百人一首を覚えているくらいで、 自分で作った事なんかありませんから。
 無謀ついでに、 三首ほどひねり出してはみたものの、
 結局、 使ったのは一首だけ。

   白菊や  ああ白菊や  白菊や

          もっと苛めて  縛って  ぶって  あは~ん(字余り)

 という、 あの ふざけたドMなヤツです。
 どこが和歌なんだか。

 もう一首は、 第三章――4 の追記に隠したものです。

   鄙離(ひなざか)る  小野の深草  ふみわけて
          百夜(ももよ)かよはむ  白菊のさと

(都から遠く離れた ひなびた場所に、
 小野の深い草を踏み分けて―― 小野小町のもとに通い続けた深草少将のように
 ―― 白菊の住む郷に 百夜でも通おうよ) 
 のつもり。     

 追記に書いた理由で 使いませんでした。
 もうひとつは

   花咲けば  都の風ぞ わたるらむ
          いでそよ人の  うす紅の舞い

 凡庸 の感を免れません。

 途中、 コメントの返信でも触れましたが、
 最初の予定では、 綺羅君が死ぬはずでした。
 それなのに、 死んでくれそうもなくなりました。
 大番狂わせです。
 代わりに 死んでしまった人が出てきました。
 紅王丸くん、 ご愁傷様です。

 だいぶ 違う話になってしまいました。
 おかげさまで、 凡庸な和歌モドキを使わずに済んで、 ほっとしています。
 いやあ、 よかった よかった。
 何を隠そう、 三つ目の和歌モドキは、 エンディングに使おうとしていたのでした。
 信じられません。



<あったかもしれないエンディング>

 都に戻った綺羅君は、 政争に巻き込まれて 殺されます。

 桜の花が咲く頃に、 遠い都から 噂を運ぶ風が吹いた。
 そう、 あの方が、 花と一緒に 命を散らしたという。

 で、 無謀な和歌モドキ。 END  になるところでした。


 綺羅君が死ななくて 本当に良かった。 つくづく思う今日この頃。


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コメント
676:お疲れ様です by じゅべです on 2012/10/13 at 19:38:59

本文も好きですが、あとがきも面白いです。
なんか、創作中のホンネが読めておもわず肯いたり。
それにしても毎日連載はスゴイです。
敬服しております。

677:Re: お疲れ様です by しのぶもじずり on 2012/10/13 at 20:28:25 (コメント編集)

読了、ありがとうございます。

お疲れました。そろそろ毎日更新はしんどくなってきたところです。
少しゆっくりになるかもしれません。

「あとがき」に何を書いたらいいものやらトンと分かっておらず、好き勝手に書いてみました。
ホンネを暴露しすぎたでしょうか。
もう少しカッコつけた方が良かったのかな。

678:「紅の豚」、しのぶギャグ炸裂ですなぁ~ by ズコーッ!!ひーちゃん、へコーッ!! on 2012/10/14 at 00:40:30

しのぶさん、こんばんは~♪

これだ、そうですかぁ~、あとがきだッ!!

あとがきいいなぁ~

ひーちゃんも、やりますYO~♪

しのぶさんは、見事に終らせてるけどぉ~

落語の台本小説、Bパートでは終らなくなってきたぁ~

しのぶさんも、予想どうりには、書けなかったようだし真似して、予定通りには書かないぞッ!!

誰も、期待してないのですがぁ~

くれないの影エンディング、お疲れ様です

679:Re: 「紅の豚」、しのぶギャグ炸裂ですなぁ~ by しのぶもじずり on 2012/10/14 at 01:16:55 (コメント編集)

ひーちゃん おこんばんわ

調子が出てくると、予定通りに行かなくなるようです。
登場人物たちが、作者を無視して勝手なことをしでかし始めるのです。
気が付いたら、紅王丸くん 死んでました。

続編とか番外編とかを書くとしたら、生き返らせるわけにもいかないので、やっぱり幽霊。
まいったなあ。思いっきり美青年にしてやったのに。

ひーちゃんのあとがき、期待してます。

681: by ポール・ブリッツ on 2012/10/14 at 13:43:12 (コメント編集)

お疲れ様でした! 面白かったです(^^)

先がまったく読めない展開で、毎回、これからどうなるのかとわくわくはらはらし通しでした。

次回作も期待しています!!

683:Re: ポール・ブリッツ様 by しのぶもじずり on 2012/10/14 at 14:41:58 (コメント編集)

> 先がまったく読めない展開で、毎回、これからどうなるのかとわくわくはらはらし通しでした。
おお、読めなかったですか。作者も途中で、先が読めなくなったところがありました。(良いのか?)

ポールさんは、先読みしてそうだから、読めなかったというのは嬉しいです。勝った!(何がじゃ)
いつも そううまくいくとは限らない と思いますので、これから、先が読めても内緒にしておいてくださいね。

684: by lime on 2012/10/14 at 15:05:11 (コメント編集)

完結、おめでとうございます。
過去の日本のような、でも、どこか違う星のような、独特の世界観が面白かったです。
わたし的にはやはり、綺羅君がすごくツボで。
いろんなところに金粉を振りまいて楽しませてくれました。
死ななくて、本当によかったです。
綺羅君は、生きなきゃ。そして末は帝ですね^^
紅王丸は、ショックでしたが、やはり死にキャラだったと思うのです。
死で、浮き立つキャラ。
鹿の子は、主役というか、全体をつなぎとめる感じの重要なキャラだったと思います。
叶わぬ恋心を残しての最後が、にくい演出です。
欲をいえば、もっともっと、紅王丸との、濃厚なやりとりがあって欲しかったな~と思いますが。
とてもたのしかったです。
サービス精神もたくさん感じました。
次回作も、楽しみにしていますね^^

685:Re: lime様 by しのぶもじずり on 2012/10/14 at 17:29:59 (コメント編集)

ありがとうございます。

綺羅君、なんだかすっかり人気者になったみたいです。

> 欲をいえば、もっともっと、紅王丸との、濃厚なやりとりがあって欲しかったな~と思いますが。
あはっ、ラヴシーンが苦手っぽいのがばれちゃいました。
要修行です。濃厚なやり取りの書き方を教えてください。
私ってば朴念仁かもしれません。恋愛風味が薄いですよね。

うほっ、次回作ですかあ。ちょっと薄味になるかもです。
その前に、短編をアップします。

686:うっす! by かじがやごろぉ。 on 2012/10/14 at 21:58:03

ゴロです。

おつかれ。うっす!うっす!
此れしか 無い。 すまね。 ごろぉ。

687:Re: うっす! by しのぶもじずり on 2012/10/14 at 22:57:09 (コメント編集)

ありがとうございます。

うっす! 充分です。

753: by 西幻響子 on 2012/10/31 at 08:39:25 (コメント編集)

きゃ~。紅くんの印象的な登場に感動しました。
かっこいい! 
しかし、亡くなられておられたとは・・・
西幻も鹿の子ちゃんと一緒に「なんで消えちゃうの?」と心の中で叫んでしまいました。
ぜひとも紅くんの生前の物語など、読んでみたいです。

おお。やはり鹿の子の仲間たちは無事だったんですね。
この軽業一座中心の物語も読んでみたいな~
魅力的なキャラばかりですもん。

タイトルは平仮名にして正解だと思います。
この物語には平仮名のほうが合っているような。

754:Re: 西幻響子様 by しのぶもじずり on 2012/10/31 at 12:12:25 (コメント編集)

> きゃ~。紅くんの印象的な登場に感動しました。
> かっこいい! 
ありがとうございます。登場しシーンが少なかった分、印象的な登場をさせたかったのですが、成功でしょうか。
何しろ幽霊ですから、あまり出てこなかったわけです。(作者も、いまさら納得)

> ぜひとも紅くんの生前の物語など、読んでみたいです。
それは、難しいかもです。

> この軽業一座中心の物語も読んでみたいな~
> 魅力的なキャラばかりですもん。
ありがとうございます。軽業一座って、いろんな事が出来そうで、そそられます。

> タイトルは平仮名にして正解だと思います。
> この物語には平仮名のほうが合っているような。
良かった。題名も凝りたいタイプですが、これだけはカッコイイのが浮かばなくて往生しました。

928:途中の道に迷った者。 by ごろぉ on 2012/12/11 at 13:38:25

こんにちは。
くれないの影 けさ 全部 拝読しましたょ。
ごろぉは 
「迷うたらしい。
 迷子の子猫ちゃん と呼んでもらってかまわぬ」
「迷子…………。 わらわも 迷子じゃ」
「たどり着きたい所が あるのだね」
「…………」

「目指すところを持たず 彷徨(さまよ)う者を、
 放浪者 もしくは流れ者という。
 彼らは 迷子にはなれぬ。
 迷子とは、 目的を持ちながら、
 途中の道に迷った者のこと」

を テーマだと 思っちゃった。
また 近々 感想をまとめておくょ。
      いい物語でしたょ。 ごろぉ。

934:Re: 途中の道に迷った者。 by しのぶもじずり on 2012/12/11 at 22:12:13 (コメント編集)

ごろぉ様 いらっしゃいませ。

読んで下さってありがとうございます。

白状しますと、書いてみないと分からないことがあったりします。
自分で書いておいて、あらまあ、そうだったのか。と思う事があります。
お読み下さった方の感想に、さらに新たな発見があったりもします。

ありがとうございます。

2512: by レバニラ on 2014/09/22 at 23:06:56 (コメント編集)

どうも、こんばんはです。

くれないの影、ようやく読了しました、
なんというか・・・不思議な終わり方をしましたね。
最初読んでいた時は、鹿の子ちゃんが暗い陰謀に巻き込まれてサスペンスフルな印象を受けたのが、
綺羅君が登場し、波止女親子が登場した辺りでもっとドロドロとした物語になるのかと思いきや、
紅王丸や淡雪がそれらを全部、静かに洗い流して何事も無かったかのように終わって・・・

そういや、カラスの寿々芽も中々不思議な存在でした、
紅王丸の膳を食べていたという話も、何だかお墓のお供え物を食べる為に墓地に群がって来るカラスの不気味なイメージを連想させるような、
でも、子供の頃はお墓に祭られたご先祖様がお供え物を食べてくれたんだと思って、ファンタジーな気持ちにさせられるような・・・

しのぶさんの中のファンタジーって魔法とか異世界では無いんですね、もしかしたら。

2513:Re: レバニラ様 by しのぶもじずり on 2014/09/23 at 11:33:59 (コメント編集)

読んで頂いてありがとうございます。
ファンタジーな感じになっていましたでしょうか。
それなら、とてもうれしいです。

日本に似ているけれど違う世界という設定なので、
異世界といえば異世界なのですが、現代の日本を極力持ち込まないようにしたので、
異世界もの風には なっていないかもしれませんね。
魔法という言葉は使っていませんが、鹿の子の特殊能力とか、
幽霊とか、怪しい猫とかを出してみました。

カラスについては、出てきただけで、怪しい感じになっちゃったかもしれませんが、
人間と同じくらい長生きで、言葉もしゃべったりするし、ものまねもするし、賢い鳥です。
魚が大好きな肉食です。なんでも食べそうですよね。
あんまり作ったつもりはありませんでした。
意外な効果(笑)

ご丁寧な感想を頂けて、うれしいです。
ありがとうございます。

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