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日本の自然は 贅沢にできている


 話題になった三内丸山遺跡を含む「北海道・北東北縄文遺跡群」が世界遺産に登録されて、
 縄文時代が世界に注目されていると小耳に挟んだ。

 農耕が始まる以前の狩猟採集生活で定住し、大規模な集落を形成した遺跡は、
 たいそう珍しいらしい。
 墓地もあり、祭祀祭礼の痕跡もある。

 人類の歴史は、狩猟採集→農耕→工業→商業 という経過を辿っており、
 狩猟採集時代は移動していたと思われていて、集落の痕跡は他には、
 ほとんどみつかっていないらしい。
 そもそも農耕以前の人類の生活は、まだ研究が進んでいない。

 北海道・北東北縄文遺跡群には、戦いの痕跡が、ほぼ無い。
 平和に暮らしていたらしい。
 他の集落と交流があって、物流もあったらしい。
 だから、遺跡群。


 農耕が始まって、土地争いが起こり、戦争が始まった。
 そういう説がある。
 より多くの土地を求めて、大きな戦争になっていった。
 農耕と聞くと、平和なイメージがあったが、違うようだ。
 農耕は戦争の火種になった。人類の欲望に火をつけた。

 縄文遺跡群によって、その説に真憑性が増したんじゃないかな。
 何はともあれ、平和な時代が一万年も続いた。


 ここで、一挙に話を飛ばす。
 異次元に飛ばす。

 若い頃にヨーロッパ旅行をした。

 ギリシャのアテネは石ばかりの乾いた土地だった。
 地中海の島も、石だらけだった。
 ギリシャ神話では、オリーブの生い茂る自然豊かな印象があったけど、違った。

 イタリアのローマからバスに乗り、ベニスに向かって北上した。
 道中は、ほぼ土ばかりだった。
 草木の一本も無い道(?)が続いた。
 クオヴァデス教会の周囲だけが小さな森のようになっていたが、
 そこを過ぎたら土。
 途中、小山にすがるようにアッシジの町があったけど、周りは見渡す限り土。
 その後延々と草木も生えない土ばかりを見て、バスにゆられた記憶がある。
 地中海に面した場所は、自然に恵まれた風光明媚な土地じゃなかったんかい。

 スペインのマドリードからトレドの大聖堂に行く途中も、
 土しか見なかった気がする。
 オーストリアのウィーンに行ったら草木があって、ほっとした。

 神話や昔話の印象から、ヨーロッパはもっと自然が豊かだと思っていたのに、
 石と土ばかりだと思った。
 無意識に、日本と比べていたのかもしれない。
 日本と比べてはいけなかったのだろう。

 コンクリートジャングルといわれた東京でも、
 コンクリートやアスファルトに隙間や割れ目でもできようものなら、すかさず草が生える。
 時には、大根だって生える。
 うん、日本と比べてはいけない。

 そんな日本だから、
 一万年も狩猟採集生活の傍ら、土器の製作にはまったのかもしれない。
 縄文土器は造形にこりまくっていて、生活の余裕が感じられる。
 切羽詰まった暮らしでは、あんなものは作らない気がする。
 定住したからこそできる技でもある。
 移動するとなると、土器は重いし壊れやすいだろうから、
 あんなにこった形にはならないだろう。

 日本の自然は、とても贅沢なのだと思う。
 狩猟採集生活で定住できるくらいに。

 農耕はしていなかったけど、栗の木を増やした形跡があるらしい。
 役に立つ木は、増やしたんだね。
 草は、勝手に生えたんだろうから。


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コメント
5217: by さえき奎(けい) on 2023/06/24 at 23:10:41 (コメント編集)

>日本の自然は、とても贅沢なのだと思う。

おっしゃるとおりだと思います。
当時の気候とは少し違うかも知れませんが、温帯モンスーン気候の恵みですね。
私はずっと滝写真専門にやっていたんですが、つくづくそう感じました。
だからといって、長梅雨や集中豪雨はごめんですが(笑)。

5218: by ユーアイネットショップ店長うちまる on 2023/06/25 at 06:30:04

吉野ヶ里遺跡は木製の柵が張り巡らされて
ました。西と東の違いもあるのでしょうね。

5219:Re: さえき奎様 by しのぶもじずり on 2023/06/25 at 15:41:12 (コメント編集)

滝の写真ですか。良いですねえ。
日本は滝が多そう。
大きな滝から小さな滝まで、いろんなタイプの滝がありますものね。
赤目四十八滝みたいに小さな滝が集まっているところもあるし。

大陸にある川と落差を比べると、日本の川は、ほぼ滝らしいです(笑)
急流ばかりなんでしょう。

5220:Re: ユーアイネットショップ店長うちまる様 by しのぶもじずり on 2023/06/25 at 15:44:10 (コメント編集)

学校では、日本は資源の無い小さな国と教わりましたが、けっこう広いと思います。
西と東では違いもあるでしょう。

5221:カムイ(自然神)を讃えよ by sado jo on 2023/06/25 at 23:19:25 (コメント編集)

日本は古代から人が住んでいたのに、外国に比べて余り自然改造がされていない珍しい土地です。
旧約聖書のエデンの園は古代メソポタミアだそうですが、度重なる農地開拓で、今じゃリンゴの木一つ生えていません(笑)
ヨーロッパはシーザーが遠征した頃はケルト族が暮らす森林地帯でしたが、ゲルマン民族がやってきてからは、森を切り開いて小麦畑とブドウ畑に変わりました(森林だった名残は、妖精や小人が出てくる童話に残っています)
中国はもっとひどく、黄河と長江の間の中原は木々が生い茂る緑豊かな地域でした。今では原型すら留めていません。
中国人は膨大な人口を養う為に農地を切り開き、ダムや運河、人工池を張り巡らせて地形さえ変えたのです(笑)
日本人が自然改造しなかったのは、多分縄文時代(アイヌ)からあった「カムイ(自然を神として崇める)」思想からだと思います。

5222:Re: カムイ(自然神)を讃えよ by しのぶもじずり on 2023/06/26 at 17:20:58 (コメント編集)

sado jo様 いらっしゃい
昔話や神話のヨーロッパと印象と違うので、驚きました。
あれは、人間の仕業なのでしょうか。

やっぱり、神様に選ばれた人間だけが偉いという、一神教のせいかしら。
どんどん開拓して、要らなくなったらほっぽり出したのかしら。

神道は八百万の神々ですからね。
大きな木や大きな石、人工物でも大切にされた物は神様になったりしますものね。
大事にしないと、罰が当たる(ということになっている)
貧乏人にも、神様がついている(笑)

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