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ホモサピエンスは欲張り説


 BS3の「ヒューマニエンス」は気に入っているのでよく見ている。
 「旧人類は何故絶滅したのか」というテーマが面白かった。
 内容をざっと説明してみる。

 生物には、たいてい同類の近縁種がある。
 例えば猿なら、ゴリラ、チンパンジー、オラウータン、ニホンザル、テナガザル……etc.
 特に詳しくなくても何種類かは知っている。
 他の生物も然りだ。
 ところが、人類はホモサピエンスしかいない。
 かなり特異な存在である。

 猿人→原人→旧人→人類と 進化してきた。
 学校では、そう習った覚えがあるが、
 そんな風に一直線に進化したわけではないらしいことが近年分かってきている。
 少なくともネアンデルタール人は同時代に生存していたと証明されている。
 他の旧人類も何種類か居たらしい。
 何故人類にはホモサピエンスしか残っていないのか。
 それは大いなる謎らしい。
 他は全部絶滅している。

 いくつかの説がある。
 1、ホモサピエンスが他を殺戮し尽くした。
   あながち否定できないことが悲しい。
 2、感染症が蔓延して、たまたまホモサピエンスだけが生き残った。
   ありそうなことではある。
 3、ホモサピエンスがどん欲で、他種の生存する余地を失くした。
   人類以外にも同時期に絶滅した大型哺乳類の痕跡が多いらしい。
   哺乳類以外にもあるかもしれない。
   あいつの通った後には草も生えない。という奴である。

 番組に出演した学者さんは、第三の説を主張している。

 だいたいにおいて、生物は主要な食物を得たら、満足して他は荒らさない。
 硬い木の実ばかりを食べていた顎が丈夫な旧人類の痕跡もある。
 ところがホモサピエンスは何でもかんでも食い散らかす。
 香辛料やら珍味やらまで際限がない。
 硬ければ道具を使う。煮たり焼いたりもする。
 使えるものはあれば、もっと便利な物を探したり作ったりする。
 未知の土地にどんどん進出する。
 そうやって地球上に蔓延った。

 納得してしまった。
 そこに、私はもう一つ付け加えたい要素があるように思う。
 勝手に思う。

 ホモサピエンス特有なのかは知らないが、人類には明らかな繁殖期が無い。
 年がら年中発情する。
 これも、生物として珍しいのではないだろうか。

 大きな戦争があってたくさん死んでも、その後にベビーブームになったりする。
 災害で死者が出ても、しぶとく生まれてくる。
 そのせいで、今や80億!
 地球が狭くなった。

 思ったことがある。
 人類にも決まった繁殖期があれば。
 痴漢の心配が無くなる。
 セクハラに悩まされなくなる。
 下着の洗濯物を気にしなくていい。
 伴侶の浮気は、その繁殖期にだけ注意すればいい。
 その期間以外に発情を気にしなくてよくなれば、
 人間関係も、ずいぶんとすっきりするのではなかろうか。
 恋愛小説や恋愛ドラマは様変わりするだろうけど、他にネタはいくらでもあるぞ。

 人類の問題は、際限のない欲望と、所かまわぬ発情ではなかろうか。
 おお、罪深きホモサピエンスよ。

 現代の人類にはネアンデルタールの遺伝子を受け継いでいる人が居るらしい。
 混血が可能なほど近縁種だったのだろう。
 ネアンデルタールの遺伝子が慎ましい性質を持っていることに期待したいけど、
 どーなんだろうね。


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コメント
4886:おはようございます。 by ☆バーソ☆ on 2022/04/03 at 07:59:26 (コメント編集)

相変らず文章はうまいもんですね~。(*^^)v
私説を追加します。
4、進化・分化してきたのならバリエーションがいろいろあるはずだが、
その進化途中段階の他の種は劣る種だから自然淘汰されて消滅した。
5、そもそもホモサピエンスは生物の頂点になるように造られたから。
これは進化論ではなく、創造論による解釈。

人類に繁殖期があれば、自然な恋愛感情から結婚話に至ることがなくなり、
むしろ発情期の本能的な性欲から、相手を選ばず結婚に至る可能性がある。
したがって発情期が過ぎたら、仲が悪くなり、離婚に至るかもしれない。
と思ったりしましたが、どーなんでしょう。

4887: by ROUGE on 2022/04/03 at 15:34:50

何とか引っ越し先が形になりました。
まだまだ細かい手直しはありますが
これからは、あちらで宜しくです。

4888:Re: おはようございます。 by しのぶもじずり on 2022/04/03 at 16:26:02 (コメント編集)

☆バーソ☆様 追加の説をありがとうございます。

4は、生き残る能力の優劣をどのように計るかが難問そうです。
5ですが、創造論を考えたのは人類ですよね。
生物の頂点でなければ気が済まない。これこそ強欲の証ではないでしょうか。

人類に繁殖期があれば世の中が混乱するでしょうか。
神様の前で永遠の誓いをしても離婚する人がいますから、今更な気がします(笑)

生物は多様ですから、繁殖期が過ぎれば知らん顔という生き物も居ます。
オシドリなんかは、そのタイプらしいです。
でも、繁殖期に関わらず生涯添い遂げる生き物も居ます。
魚類にも、気に入った異性以外には目もくれないのがあるのは、コンラート・ローレンツが実験と観察の記録を残しています。

生き物って、本当に不思議。

4889:Re: ROUGE様 by しのぶもじずり on 2022/04/03 at 16:31:48 (コメント編集)

gooブログですね。確認しました。

4890:ホモサピエンスは余計な事をする種族 by sado jo on 2022/04/08 at 16:16:46 (コメント編集)

参考になるかどうかわかりませんが…古代エジプト人は元は緑豊かだったサハラ地域に住んでました。
その頃、人間の周りには食べ残しを漁りに来るネズミがいました…サハラが砂漠化して人がナイル河畔に移動すると、人についているネズミも一緒にエジプトにやってきました。
そのネズミに惹かれてリビアの山地からエジプトにやってきた生き物がいました…その動物は人間の食糧を狙うネズミを狙って襲ったので、人に加勢する可愛い奴だと思った人間は山猫に餌をやって飼い慣らしました。
人間に餌をもらえるなら苦労してネズミを狩る必要もなくなります…すっかり野生を失った猫はネズミの様に人の家に住み着き、人に餌をねだるようになりました。
そうして増えすぎたネズミは世界中の至る所で繁殖し、ついに病原菌をばらまいて人類をあわやの危機に陥れました…とさ(笑)

4891:Re: ホモサピエンスは余計な事をする種族 by しのぶもじずり on 2022/04/08 at 16:53:06 (コメント編集)

飼い猫の起源ですね。
私は犬派なので(笑)初めて知りました。

ネズミも猫も、賢い生存戦略で生き延びていますね。
人間にも負けていないかも。

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