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パプリカと百人一首


 NHKでは、隙あらばと言う感じに「パプリカ」が流れます。
 子どもたちが元気に踊って歌います。

 でも、聞いていると、何故か哀愁を感じます。
 切なさを感じたりします。
 何故だろうと思いました。
 和声音階らしいメロディのせいばかりではないように思います。

 そこで思い出したのが、NHK BSスペシャル。
 英雄たちの選択 小倉百人一首。
 なんでやねん。
 突っ込んでください。

 小倉百人一首の謎を出席者があれこれ論じる番組でした。
 小倉百人一首には、謎がある。
 よくいわれます。

 何故、この百人なのか。
 何故、この歌なのか。

 百人一首を巡る謎を書いた推理小説もあります。

 番組では、再現ドラマまで作って、頑張りました。

 百人は名だたる歌詠みです。
 この作者なら、もっと良い歌があるのに、何故この歌なの。
 というとき、槍玉に挙げられるのが、凡河内躬恒の歌。

 心あてに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花

 高校の古文の先生もむちゃくちゃ貶してました。
 言葉遊びでしかない。
 ついでのように、古今和歌集も貶してました。

 何故私がよく覚えているのかといえば、この歌が好きだから。
 授業中に、むっとしました。

 私が好きな理由も、たぶんそこです。
 遊び心しかない。
 単純な人間ですから、それが楽しい。
 じんわりと楽しくなって来るのです。

 初霜だから、晩秋だろう。昔は今より寒かったというし。
 もちろん早朝。
 とくれば、朝帰りかもしれない。
 女の元に忍んできた朝、早く帰って和歌を送らなくちゃ。
 女の部屋から這い出てみれば、真っ白だぜ。寒いはずだ。
 暖かい寝床に戻りたい。ぬくぬくしたい。
 そういえば、昨夜は、闇の中で黒髪を手探りしたっけ。

   こんな不埒な想像をしていました。(先生には内緒)


 それはさておき、
 再現ドラマに、藤原定家が出てきました。
 小倉百人一首の選者です。

 定家はそれまでの和歌に革命を起こした。
 きらびやかで華やかな貴族の和歌に、異議を持ち出した。
 その歌がこれです。

 見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ

 それまでは、花や紅葉だらけだったのでしょう。
 全部無い と歌いました。

 思うに、日本の侘び寂びの原点ではないでしょうか。

 
 「パプリカ」に戻ります。
 「パプリカ」の歌詞は、よく聞くと、まだ無いものばかりがでてきます。

 ♪あなたに会いたい → 会えないのです
 ♪パプリカ 花が咲いたら → まだ咲いていないのです
 ♪ハレルヤ 夢を描いたなら → 夢をまだ描けていないのです
 ♪晴れた空に種をまこう → まだ種をまいてもいないのです

 揺れる思い出のかげぼうしに照らされて、花が咲くのを待っているのです。
 花が咲いたら、いっぱいの花を抱えて会いにいくよ。

 ああ、なんか、切ないです。私だけかもしれませんが。


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コメント
4638: by ユーアイネット店長うちまる on 2021/01/28 at 04:46:54

百人一首。
よくも昔の方はまとめられたと何時も思っています。

4639:Re: ユーアイネット店長うちまる様 by しのぶもじずり on 2021/01/28 at 08:00:35 (コメント編集)

小倉百人一首以外にも、 百人一首はいくつかあるようです。
娯楽が少なかったのでしょう。
本を読むには、まず書き写さなくてはなりませんでしたから。
和歌のアンソロジーは。趣味と教養を兼ね備えた良い娯楽だったのでは。

4640:こんばんは。 by ☆バーソ☆ on 2021/01/28 at 21:21:09 (コメント編集)

コメントありがとうございました^^)
しかし「パプリカ」の詞、
みな未完了だ、とよく気が付きましたね。
言われて、お、なるほど、と思いました。
でも未完了だからこそ希望が生じるのか、とも思いましたね。

こんな聖句があります。ローマ人への手紙8:24です。
 「わたしたちは、このような希望によって救われているのです。
 見えるものに対する希望は希望ではありません。
 現に見ているものを誰がなお望むでしょうか。」
 
してみると、希望がなかなか実現しないことにも利点があり、
希望を抱いて実現を待ち望んでいる状態も案外幸福なのでしょう。
ゴルフで毎回ホールインワンが出れば面白くないのと同じく、
恋も全部成就すれば、そのうち、うっとおしくなるだろうからです。
いや、そうでもいいかな。はい、そうでもいいです。(笑)

4641:Re: こんばんは。 by しのぶもじずり on 2021/01/29 at 16:51:48 (コメント編集)

☆バーソ☆様 いらっしゃいませ。
そちらに記事を読んで、思いつきました。ありがとうございます。

夢は、追いかけているうちが華という事でしょうか。
そうかも、叶う時は一瞬だったりしますものね。

うっとおしいほどモテるのがご希望ですか。
実現したら、案外本当にうっとおしいんじゃないでしょうか。
頑張ってください。

4642: by sado jo on 2021/01/30 at 14:11:53 (コメント編集)

昔から藤原定家が編纂したとされる『小倉百人一首』は謎だらけだと言われてきました。
しかし、藤原定家が生きた時代と照らし合わせると、多くの謎は解き明かせると思います。
当時の人々は、釈迦没後二千年で世が滅びると言う「末法思想」の真っただ中にありました。
上流階級の間では、末世に現れる鬼や魔物などを払う祈祷仏教「密教」が流行っていました。
一方で庶民達は、暗い現世を逃れて極楽浄土を目指す「浄土宗」を信じて念仏を唱えてました。
どこか厭世的な香りがするのも当然です…そう言えば「パプリカ」もどこか厭世的な匂いがします。
まぁ、先が見えない混迷する現代も末法だと言えば末法です(笑)米津玄師も意識して作ったんでは?

https://www.youtube.com/watch?v=s582L3gujnw (このパプリカはよくできています)

4643:Re: sado jo様 by しのぶもじずり on 2021/01/30 at 17:02:32 (コメント編集)

謎については、諸説あるようです。
色々面白いです。

この動画は、テレにで見たのよりも長いバージョンでしょうか。
テレビはながら見なので、そのせいかもしれません。
ちゃんと見てなかった(笑)

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