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異文化交流は面白い

 大層な話ではありません。
 私の個人的な体験なので、サンプルが少なく、数も深さも足りません。
 それで異文化を知ったつもりになっては、かえって問題でしょう。

 逆なんです。
 日本のことに気がついたんです。

 以前の記事にも書いたことがありましたが、
 友人に頼まれて、デンマーク人を二週間ほど居候させたことがありました。

 そのデンマーク人から、日本のことを質問されて、
 出来の悪い英語で、あれこれ答えたわけです。

 そんなある日、
 日本には四つの階級があったんでしょう? と聞いてきた。
 どこかで<士農工商>のことでも聞いたのでしょう。
 勉強熱心なのかな。

 私は思わず首をひねって、ちょっと違うと答えていました。
 確かに学校では習いました。
 明治になって<四民平等>になったとも習いました。
 自分が納得していなかったことに気がつきました。

 皇族、公家、河原者、無宿人、僧侶、神官はどうなの?

 大名のお抱え絵師と長屋住まいの叩き大工は、どう考えても同じ身分じゃないよね。
 仏師はどこの位置?
 <工>でひとくくりにするには無理がある。

 うちの先祖は武家でしたが、その中に絵が上手い人がいて、
 絵師の養子になり、一門の跡を継いだ人がいました。
 でも、二階級落ちたという感じじゃないんだよねえ。

 歴史に残る有名人にも、面白い経歴の人はいる。
 二宮尊徳は、水吞み百姓から藩の経営アドバイザーになり、
 最後は幕府のお抱えになったし、
 剣豪浅利又七郎は、アサリ売りの孤児だったといわれているし、
 勝海舟の曾祖父は農家出身の高利貸しだった。


 イギリス人は、貴族か平民かは一目で分かると聞いたことがあります。
 貴族は、背が高くて体格がいい。
 映画「マイフェアレディ」にあるように、発音が違う。
 らしい。
 インドのカーストも単純ではないようですが、
 カーストが違うと結婚はできないみたいです。
 一方、大奥の女性や大名の奥さんたちは、士農工商出揃っている感じがあります。
 尼僧だった人まで居ます。

 日本の階級は、それらと比べると、もっとゆるい感じがします。
 生まれた身分と職能のミックスっぽい。

 「士農工商」とか「四民平等」とか、
 もしかして、明治政府のプロパガンダ的キャッチコピーだったのでは?
 そんなことを思ってみたり。

 英語が不自由な私は、そんなにややこしいことは説明できなかったので、
 「四つよりたくさんあった。
 養子になったり、その他階級移動は可能だった」
 くらいしか言えませんでした。

 だってねえ、
 盲人が高利貸しで検校になり、金でご家人株を買ったなんて、
 英語でどう言えと?
 海舟さん、わたしにゃ無理!

 デンマーク人に質問されなかったら、考えなかったかもです。

CMにちょっと苛ついた★★★ガリバー旅行記

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コメント
4226: by 声なき声 on 2019/06/26 at 20:02:29 (コメント編集)

「士農工商」は、古代中国では「世の中のあらゆる職業の人」の意味で使われていたそうです。
そこから、「皆さん」といったニュアンスを持った言葉として定着したと聞いています。
それが日本に伝わってくるや、身分制度を示す言葉として解釈されたというから奇妙な話です。
私も、学校ではそのように習いました。
おそらく、イデオロギーの観点から江戸時代の階級社会を想定していたのではないかと、私は勝手に憶測しています。

最近の研究では、江戸時代にはそういった階級制度の実態がなかったことが判明し、今の教科書には「士農工商」も「四民平等」も載っていないようです。

ちなみに、私が「士農工商」の本来の意味を知ったのは、ほんの4年前のことでした。
人生の大半はウソを信じていたのですから、ひどく損をした気がしてなりません。
異文化でなくとも、事実関係が正しく伝わるとは限らないようです(汗)。

4227:Re: 声なき声様 by しのぶもじずり on 2019/06/27 at 09:02:25 (コメント編集)

いつも興味深い知識やご意見をありがとうございます、

そうですか。教科書から消えましたか。
そうでしょうね。
歴史上の具体的エピソードとは、つじつまの合わないことが多すぎます。


> おそらく、イデオロギーの観点から江戸時代の階級社会を想定していたのではないかと、私は勝手に憶測しています。
このご意見には異論があります。
「四民平等」を言い出したのは明治政府ですから、「士農工商」がセットになっていたはずです。
<四民>とは「士農工商」のことですから。
明治時代には江戸時代生まれの人々が、うじゃうじゃ居たはずです。
むしろ、大人はみんな江戸時代 生まれ。
そんな身分制度が無かったことは周知のことだったでしょう。
みんなが知っていることは、わざわざ明記しなかった。
そういうことなのかも。

教科書に騙されたということもありましょうが、きちんと研究や検証がされてこなかったのではないかと思います。
三内丸山遺跡なんか、1623年に土偶が発見されているのに、1992年まで放っておかれていたんですもの、他にも色々ありそう。
これからも「発見」がありそうで、楽しみです。

4228: by sado jo on 2019/06/28 at 11:25:18 (コメント編集)

悪代官が町娘をかどわかして帯を解こうとする「あ~れ~…お代官様。お許しを~」「な~に…良いではないか。良いではないか」(笑)
件のデンマーク人は、そんな日本の時代劇のシーンを観たとしても、きっと何が何やらまったく理解できないでしょうね。
あちらでは、身分が違えば住む区域も生活圏もまるで違っていて、最初っから互いが接触する機会すらないですから。
皇族の方と一般市民がサシで話をする…なんて国はまずもって日本くらいのものでしょう(笑)

4229:Re: sado jo様 by しのぶもじずり on 2019/06/28 at 18:00:13 (コメント編集)

日本にあるのは、階級ではなく身分。
もうそういうしかない?
いやあ、よく分からない複雑さです。

どんな分野でも、一流は一流、カスはカス。
それで良いような気がします。

徳川家の将軍様の生母が、魚屋の娘だったり八百屋の娘だったり。
ヨーロッパじゃ無いですよね(笑)

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