眉唾な話
あれこれ放談 - 2019年05月11日 (土)
山の中の鄙びた所で生まれ育ったという、とある人から
ちらりと聞いた話である。
今はたいそうな年寄り、もしくは、それ以上になっているであろう人が、
まだ幼かった頃の話だ。
村に住む女の人が、ある日、通い慣れた山道で迷い、
一晩中歩き続けたという。
どうやら、同じ場所をぐるぐると歩き回っていた。
よく知っている道で、迷うはずは無いのに迷った。
狐に化かされたということになったらしい。
村では昔から、たまにある事だったみたいだ。
本人にとっては、化かされたと思うしかないだろうが、
第三者からみれば、意見もある。
通い慣れているからこそ油断があったのかも、とか
自信があるからこそ、深みにはまったのかも、とか。
ともあれ、
狐や狸に化かされないために、どうしたらいいかというと、
眉に唾をつけることになる。
狐や狸が人を化かす時、眉毛の本数を数えるのだと言われている。
だから数えられないように、唾で濡らすのだ。
濡れてしまえば、くっついて数え難い。
なかなか上手い表現である。
眉毛の本数を数えるには、目の前まで近づかなくてはならない。
時間もかかるだろう。
長い間近くにいても、何をされているのか気づかないほど油断している。
それなら化かされても不思議は無い。
眉に唾をつけて、気を引き締め、
騙されないぞと意思表示する。
怪しい話は、<眉唾物>だと気をつける。
そんなこんなで、
花街あたりで鼻の下を伸ばしていると、
<鼻毛を読まれる>というのも同じだと思われる。
上目遣いですり寄られ、鼻毛の数を読まれている。
気がつけば、色っぽいお姉さんに高価なおねだりをされて、
カモになる。
思いついたので、忘れないうちに書いてみました。

ちらりと聞いた話である。
今はたいそうな年寄り、もしくは、それ以上になっているであろう人が、
まだ幼かった頃の話だ。
村に住む女の人が、ある日、通い慣れた山道で迷い、
一晩中歩き続けたという。
どうやら、同じ場所をぐるぐると歩き回っていた。
よく知っている道で、迷うはずは無いのに迷った。
狐に化かされたということになったらしい。
村では昔から、たまにある事だったみたいだ。
本人にとっては、化かされたと思うしかないだろうが、
第三者からみれば、意見もある。
通い慣れているからこそ油断があったのかも、とか
自信があるからこそ、深みにはまったのかも、とか。
ともあれ、
狐や狸に化かされないために、どうしたらいいかというと、
眉に唾をつけることになる。
狐や狸が人を化かす時、眉毛の本数を数えるのだと言われている。
だから数えられないように、唾で濡らすのだ。
濡れてしまえば、くっついて数え難い。
なかなか上手い表現である。
眉毛の本数を数えるには、目の前まで近づかなくてはならない。
時間もかかるだろう。
長い間近くにいても、何をされているのか気づかないほど油断している。
それなら化かされても不思議は無い。
眉に唾をつけて、気を引き締め、
騙されないぞと意思表示する。
怪しい話は、<眉唾物>だと気をつける。
そんなこんなで、
花街あたりで鼻の下を伸ばしていると、
<鼻毛を読まれる>というのも同じだと思われる。
上目遣いですり寄られ、鼻毛の数を読まれている。
気がつけば、色っぽいお姉さんに高価なおねだりをされて、
カモになる。
思いついたので、忘れないうちに書いてみました。

