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万葉集の最初の歌を好き勝手に考察した件

 うちに二週間ほど居候したデンマーク人がアメリカンハウスに移り、
 遊びにこないかと誘ってきたので、友人夫妻と出かけてみたことがあった。

 そこには、アメリカ人のルームメイトが居た。
 彼女は、英会話教室でバイトをしているとかで、日本語を少々理解していた、
 しかし、デンマーク人がほとんど日本語を理解しないので、
 私も、つたない英語で対応した。しょうがない。

 四人であれこれ話しているうちに、アメリカ人と詩の話になった。
 アメリカ人は俳句に興味を持っていたようだった。
 彼女は、俳句を、日本のオールドポエムと言ったのだ。

 私は、ちょっと待て! と思った。

 短歌もそうだけど、俳句は現代でも多くの人々が普通に詠んでいる。
 オールドなんかじゃないぞっと。
 私は鋭く指摘したわけだ。

 俳句は、むしろニュータイプである。
 俳句よりオールドなのが短歌であり、さらにオールドな長歌がある。
 俳句よりロングなのが短歌であり、
 モアロングなのが長歌である。と、たどたどしく説明したが、
 アメリカ人は理解できない様子だったので、
 長歌を一つ披露した。
 とっさにそらんじることが出来る長歌なんて一つしかない。
 古文の授業で暗記させられた雄略天皇の御製である。
 万葉集のしょっぱなに出てくるアレだ。。


 籠(こ)もよ み籠もち 掘串(ふくし)もよ み掘串もち
 この丘に 菜摘ます子 家聞かな 告(の)らさね
 そらみつ 大和の国は おしなべて 吾こそをれ 
 しきなべて 吾こそませ
 吾こそは告らめ 家をも名をも

 披露したは良いものの、意味が分からないと言われてしまった。
 そりゃそうだ。
 英会話教室のバイトに、古文は無理だったろう。

 しまったと思ったけど、ここで放り出すわけにも行かない。
 英訳しましたともさ。
 英語の先生とか古文の先生に聞かれたら、腰を抜かされるでしょうが、
 緊急事態です。
 大雑把に切り抜けました。

 Hey beautiful girl on springfield.
 I am strong. I am TENNO.
 This country is mine.
 I love you.


 まあ、ひどい意訳です。
 先生ごめんなさい。

 アメリカ人は「Oh,bad propose!」
 と、しかめっ面をしました。
 日本人の友人は「大昔のプロポーズなんて、そんなものでしょう」
 と笑いました。

 この時、ふとひらめいちゃったのです。

 万葉集といえば、四世紀以上かけて作られた朝廷の一大プロジェクトだったよね。
 そして、この歌は、その冒頭にある。
 そんな歌を、普通の相聞歌と同じと思っていいのだろうか。
 あいにく英語力の不足で、突っ込んだことは言えなかったけど、
 引っかかってしまった。

 ここからは、私の勝手な妄想めいた持論です。
 
 ビューティフルな「菜摘ます子」は、
 オールジャパニーズピープルを意味しているんじゃなかろうか。
 これは、明らかに妻問いの歌だ。それなら、

 大和国は、私がぜんぶ従えている。
 豊かに 楽しげに この丘で若菜を積む子よ、
 我が腕に抱かれよ。

 そんな建国宣言であり、民へのアピールなのではなかろうか。
 なんちってね♡

 ルー大柴風にお届けしました(笑)

 
 
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コメント
4162:とっさに万葉集をそらんじられるとは凄かですばい by miss.key on 2019/04/07 at 19:30:07 (コメント編集)

   あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る

 おいどんはこれしか知らんですばい。

   もう、あんたったらぁ、こんなパンピー立ち入り禁止の庭で手なんか振ったらあかんやろがぁ。元カレとまだ続いてんのが宿六にばれてまうやんかー。やめてーな(笑

   紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも

   あんたが美人やからいかんのやんけー。わいまだ未練たらたらやねん。そんな訳で今夜どう?(笑

 返す元カレもええ度胸してはる。今よりよっぽどおおらかですばい。

4163:Re: とっさに万葉集をそらんじられるとは凄かですばい by しのぶもじずり on 2019/04/07 at 21:15:43 (コメント編集)

ああ、これらの歌は、宴会で衆目の中でやり取りされたんでしたね。
大人だなあ。

4164: by ROUGE on 2019/04/08 at 18:10:28

外国語って日本語みたいに
微妙なニュアンスが無いから
一言で済ませちゃうのかもね。
英国でも令和を全然違う意味で紹介してたしね。

4165:Re: ROUGE様 by しのぶもじずり on 2019/04/08 at 19:57:27 (コメント編集)

ほんとにねえ、直訳だと
<どこの家の子なのか、名を名乗りなさい>が、
求婚の言葉だなんて、私には、ニュアンスだけで英語にするのは無理。
意味だけを取り出して訳したら、あんな風になっちゃいました。
英語が得意な人なら、もう少し上手く訳せるのでしょうけど。

確かにね、<令>も<和>もいろんな意味があるものね。
英語にするのは一筋縄ではいかないかも。
BBCもお気の毒です。

4166: by sado jo on 2019/04/10 at 14:37:52 (コメント編集)

民俗学の柳田博士は遠く離れた土地で(島根と新潟の様に)同じ方言が話されている事を発見されました。
これは日本民族が純血ではなく、北はシベリアから南はマレーシアまでの人々が、古代に離れた土地にばらばらに移り住んだ事を示します。
数千年経った今もって、青森の人と鹿児島の人がガチの方言で話をしたらまったく意味が通じ合わないのですから(笑)
古代には数十にも及ぶ言語が狭い島国にあった訳で(言葉も文体も違う)各地の人々の思いを、歌と言う形に翻訳してまとめた万葉編纂者の仕事が如何に凄いものだったか…感動すら覚えます。

4167:Re: sado jo様 by しのぶもじずり on 2019/04/10 at 18:06:26 (コメント編集)

島根は松前藩でしたね。あそこは色々問題があったらしく、あちこちから来た藩主が交代したみたいです。
越前松平からも藩主が入りました、
そう言う場合、藩主一人が行くわけではなく、側近をはじめ、使えそうな人材も連れて行きます。
一緒に行った人たちから、新潟弁が移ったんじゃないでしょうか。
うろ覚えですが、仙台藩とけっこうな人数の藩士をトレードしたこともあったと思います。
仙台弁も混じっているかも。
言葉は人間が使いますから、人間が移動すれば訛も移動すると思われます。

万葉集は、交通の便と皇族や貴族の人間関係を考えれば、それほど広範囲の方言の影響があったのかなとも思いますけど。

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