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ケイテイニ ユウニ

 あれは教科書問題だったのでしょうか。
 先日、教育勅語はけしからんと言う野党議員がテレビに映ってました。

 教育勅語と聞いて私が思い出すのは、
 小松左京の短編小説だったりします。

 舞台は、太平洋に浮かぶ小さな南の島。
 戦時中に日本軍が、しばし滞在したことがあるという設定です。
 そこに、バブル期の日本から、
 リゾートだか観光だかに利用できる場所を探しに訪れます。
 日本軍の影響を受けた島民と日本人とのドタバタコメディ、
 というより、ほとんど落語です。
 サゲまであります。

 最後に、島民の間で大喧嘩になると、
 おじいちゃん村長が声を挙げるのです。
 <父母ニ孝ニ 兄弟ニ友ニ>という有名な下りです。
 「ケイテイニユウニ、ケイテイニユウニ」
 という所で終わります。
 
 大笑いしてしまいました。
 部屋で一人、静かに読書をしていた私が、
 突如大声で笑い出したので、母が心配して飛び込んできました。
 頭がおかしくなったと思ったみたいです。
 それくらい爆笑しました。

 今の若い人には通じないかもしれません。
 知らないことはギャグになりません。

 古典落語の中にも、説明しないと分かり難くなっているものがあるようです。
 「へっつい幽霊」とか「へっつい盗人」とか、
 へっついが分からなければ分かりません。
 かまどのことらしいです。
 時代劇のセットでは見ます。
 田舎の土間にある大きなかまどは実物を見たことがありますが、
 長屋で使うようなのは、大人二人で持ち運べるとは。
 落語を聞くまで、その発想はありませんでした。

 みんなが知らないことは、ギャグにし難いです。

 少し昔の日本人は、誰でも教育勅語を知っていました。
 そういうものがあったということは、知っていても良いんじゃないでしょうか。
 その上で、良いか悪いかは、上の方から押し付けるのではなく、
 いろんな意見があることも教え、
 一人一人で考えれば良いのではないでしょうか。
 自分で考える人間を育てるのが、教育ってもんじゃねえんですかい。

 みんなが知っていれば、ギャグにして笑えます。
 小松左京も喜ぶかも。


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4047: by sado jo on 2018/10/14 at 14:25:57 (コメント編集)

不思議に思うのは「教育勅語」「旭日旗」などが(国際)社会で日本の右翼の代名詞として扱われている事です。
これらの誤解は、戦前の指導者達が何かと言うと天皇の権威にリンク付けして、戦争の道具に使った所に原因があります。
言い換えれば、天皇の権威を借りなければ何もできない戦前の指導者や国民の甘えが教育勅語や旭日旗を悪者にしてしまった。
今でももの言わぬ(言えぬ)相手に責任を転嫁して、自らのした事に自ら責任を取らない(取れない)指導者がたくさんいます。
本質を見誤ってはいけません…教育勅語や旭日旗、日の丸・君が代が悪いのではない。未だに天皇から乳離れしない国民が悪いのです。

4048:Re: sado jo様 by しのぶもじずり on 2018/10/14 at 17:55:27 (コメント編集)

そのものがどうかよりも、ある種のシンボル化してますよね。
旭日旗は旗ですからシンボルですけど、元の意味に別なものがくっついちゃった。
ヒトラー嫌いが高じてワグナーが嫌われる、みたいな感じでしょうか。
ワグナーよりも長引いてますけど。

冷静になれない原因があるのでしょう。

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