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「A」

 「A」というのは、本の題名です。
 ドキュメント映画を作ろうとした著者が、取材した内容を本にまとめた物です。
 私は観ていませんが、映画も完成したようです。

 「A」は、取材対象の人物のイニシャルでもあります。
 オウム真理教の広報部長。
 こう書くと、当時を知っている人は思い出すかもしれません。
 なにしろ広報部長ですから、事件が発覚した後は、
 度々マスコミに取材を受けていました。

 この本の著者は、マスコミとは別に、
 信者の一人として、プライベートな彼を取材しています。
 かなり密着しています。
 その過程で、マスコミの狂乱具合が垣間見えて、面白かったです。

 麻原と側近が起こした事件については、
 その他の信者は、よく分かっていなかった様子でした。
 「A」は、修行したり、他の信者の生活の面倒を見たり、
 普通の好青年に見えます。


 何時の時代にも、こういう人は一定数居るんじゃないでしょうか。
 現実の社会に違和感を感じて、居場所を見つけられない人。
 信者はそんな人たちが、社会から距離を置いて修行生活を送り、
 安心感を得ようとしているみたいに見えました。

 オウム真理教は、そういう人たちを取り込んだようです。

 社会からはみ出してしまった人たち。
 いわゆる、まつろわぬ人々。
 江戸時代でいえば、人別帳に載らない人たちというところでしょうか。
 ヤクザになったり、河原者と呼ばれる芸人になったりしたのでしょう。
 一般社会とは一線を画したコミュニティを作ることになります。

 そこで力があれば、大親分になったり、
 千両役者になったりしたわけです。
 能力の有る無しに関係なく、世間に居場所のない人は生まれます。


 麻原と有能な弟子たちの出会いは不幸を生みました。

 最初のきっかけは、信者の一人が修行中に死んでしまった事なのではないかと思います。
 普通なら救急車を呼ぶでしょう。
 手遅れであれば警察に通報され、
 関係者の聞き取り、現場検証という段取りでしょうか。
 でも、当時すでに信者の家族や、本部の近隣住民とも揉めていたようで、
 教団内部に警察を入れたくなかったでしょうね。
 隠そうとしたら、とりあえず隠せてしまった。
 大きな分かれ道だった気がします。

 教壇の代表として信者の死に責任を持つという覚悟が、
 麻原にはなかったのでしょう。
 多くの人間が居れば、その中の一人に不測の事態が起こる。
 それは、十分考えられる事態です。
 遅かれ早かれ、同じような事は起こったことでしょう。


 逮捕後の言動を聞くに、麻原は、けっこうなビビリだったのではないでしょうか。
 正々堂々と世間に向かう事ができず、都合の悪い事は隠した。
 その後次々と起こる不都合に、卑怯な手段で対応しようとした。
 有能な弟子たちは実行してしまった。
 保身に必死なビビリと無駄に実行力がある盲目的な弟子たち。
 混ぜるな危険!
 あってはいけない出会いでした。

 以上、私の考察(妄想かも)でした。


七月六日★★★必要なのは勇気

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コメント
4009:裸の独裁者に誰も反対しない by レインボー on 2018/07/15 at 09:56:12

>保身に必死なビビリと無駄に実行力がある盲目的な弟子たち。 混ぜるな危険! あってはいけない出会いでした。

〇記事、拝見しました。
 事件は、こうして起こるのでしょうか。
 裸の独裁者に誰も反対しない、いいなり。最近では、アメリカンフットボール事件、公文書改竄事件、似たところあると思ってしまいました。
 草々
 

4010:Re: 裸の独裁者に誰も反対しない by しのぶもじずり on 2018/07/15 at 17:58:25 (コメント編集)

レインボー様 コメントありがとうございます。
うむ、確かに。
自己規制できないトップと大局を考えられない部下。
そういう構図は、案外珍しくないのかもしれませんね。
目先の事にとらわれないように、用心したいものです。

4011: by sado jo on 2018/07/17 at 22:39:46 (コメント編集)

少女A…じゃなかった。青年Aと言えば有名なあの人ですよね~
彼に限らず、当時の麻原彰晃の周りには高学歴で有能な取り巻きがたくさんいました。
なぜ麻原の如き男が一流企業でも欲しがる様な秀逸な人材を集める事ができたのでしょう?
それはちょっとした人間心理のアヤからです…私も自分なりの妄想じみた解釈を載せてみようと思います。

4012:Re: sado jo様 by しのぶもじずり on 2018/07/18 at 17:53:56 (コメント編集)

そうです、」あの有名な彼です。
麻原が逮捕されてから名前を聞きませんが、元気でいるでしょうか。
sado joさんの考察を楽しみにしています。

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