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2015年01月のエントリー一覧

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 3−6

     自宅では、別口が待ち構えていた。「ねえ火梛君。 どこか観たい所はなーい?  明日私が案内するわ。 もっとカッコイイ服も買いましょう」 通りすがりの旅人だということは 疑っていないらしい。 しかし、父さんの服は 自分で買ったものだろうに。 久しぶりに ドーナツが食べたくなって作っていたら、 母さんが擦り寄ってきて、火梛を誘った。 ドーナッツは 唯一の得意料理だ。 近頃は、台所を粉だらけにして怒られるよう...

  • ズボラなユン、やぶれかぶれ 3−5

     紆余曲折、寄り道だらけの補習授業を終えて帰ろうとすると、 校門の前で 平題箭さんが待ち伏せしていた。「戻れなかったのね」 腕を組んだ平題箭さんが言う。 『戻さなかった、もしくは戻りたがらなかった』 だから、全然違うけど、 誰に向かって言ったのか分からなかったので、黙っていた。 他の二人も同じだろう。「記事にはしない。 約束する。 でもそのままじゃ困るでしょ。 私に任せてもらえないかしら。 調査能力...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 3−4

    「ふん、ちょこざいな女ね。 王子様に手出しはさせないわよ」 先生は 火梛にやさしく微笑んだ。 同一人物とは思えない 変わり身の早さだ。「真秀良では、腕力を使わなくても 人を守れるのだな」 思慮深そうな目は、本当に王子様みたいだ。「ところで、そなたの名は 虚維弓月というのだな。 何故ユンと呼ばれているのだ」 火梛に聞かれて、固まってしまった。 今頃になって その質問なのかと思ったが、 そういえば、家では...

  • お久しぶりの万華鏡

     ミニバラとベゴニアでっす。新年ですよ〜★★★大河ドラマのタイトルバック...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 3−3

    「あっ! 居た。 虚維さん」「ちょっと、何者」 先生の声が尖る。「失礼。 平題箭と申します。 記者ですが、取材を……」 加太和布先生は 最後まで言わせなかった。「勝手に研究室に入ってこないで頂戴。 今、大事な補習授業の最中なのよ。 だいたい研究室は 部外者の立ち入り禁止なんだから、 突然飛び込んでくるなんて非常識よ」 ポンポコ狸の一喝は 迫力満点だった。「大変失礼いたしました。 気が急(せ)いておりました...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 3−2

    「研究室にいらっしゃい。 お茶をご馳走するわ」 私たちを胡枇芸に送り届けてくれた空走車が去ると、 先生が 三人をお茶に誘ってくれた。 遠慮なく付いて行く。 私たちを座らせて、先生は とても丁寧にお茶を入れてくれた。「本当にきれいね」 火梛をうっとりと眺める。「それよか先生。 私も星来も 授業をサボっちゃったんですけど。 成績の良い星来はともかく、私は出席日数だけが頼りなんですからね。 どうしてくれるん...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 3−1

     達磨坂警部が 胡枇芸まで送ってくれるというので、 一同は 再び空走車に乗り込んだ。「手がかりどころか、謎が増えちゃったわね」 加太和布先生も困り顔で ひとこと言ったきり、黙ってしまった。 根掘り葉掘り聞き出しても、 コメダワラと ボラボラ坊ちゃんと 烏帽子丸の何処にも接点が見つからない。 仕事上はもちろん、個人的にも 出身地や生い立ちにも共通点はなかった。 何故切り取られたコメダワラ作品の一部が、 そ...

  • 犬派のねこまんま 35である

    <ハト対カラス> ハトは平和のシンボルといことになっている。 どういう訳か、なっている。 戦後に西洋から入ってきたイメージらしい。 日本では、八幡神のお使いということになっている。 八幡様は、戦(いくさ)の神様だ。 だからという訳でもないだろうが、 戦時中には、しっかり軍の伝書鳩として活躍した。 文字通りに、戦の使いを果たした。 対してカラスのイメージは、あまりよろしくない。 これも、概ね西洋のイメ...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−16

     扉を開け、姿を覗かせたのは、 二十代後半の ひょろ長い男だった。 どっかで見た気がする。 誰だろう。「警部さん、お待ちしていました。 どうぞ」 部屋に招きいれられると、 そこは 広すぎるというほどではないが、 ゆったりとした続き部屋になっていた。 壁や扉ではなく、 しゃれた間仕切りで、くつろぐ為の空間と 寝室が仕切られていて、 この人数でも なんとか間に合うだけの椅子と 長椅子もある。 勧められて 皆腰...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−15

     警察に拉致されそうだ。 こういう時こそ 勇者に助けて欲しいのに、 火梛は 興味深そうに 空走車を眺めているばかりで 役に立たない。 と思っていたら、いきなり屋根に飛び乗った。「そこ、乗るとこじゃないから」 引き摺り下ろそうと 捕まえて引っ張るが、 怪訝そうな顔をするばかりだ。「ちょっと待った!  私も行く」 そこに現われたのは 星来だった。「あら、級長戸辺(しなとべ)君だったかしら、 虚維の友達よね。 授...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−14

     昨日、 火梛を家につれて帰った私は、 台所で料理中の母さんの元へ行った。「ただいま。 命の恩人を連れてきたんだけど、 ウチに泊めてもいい?」「急に言われても困るわ。 帰ってもらいなさい」 振り向きもせずに 却下された。「でも 命の恩人なんだよ。 三回も 危ないところを助けてくれたんだよ。 良いでしょ」「だいたい、 あんたが危ないことをするから いけないんでしょ。 人様に助けてもらうような……………… いらっし...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−13

     翌日、 鈴木愛は 再び戦線離脱したらしく、 雑務に追われて忙しそうな加太和布教授に 廊下で呼び止められた。「虚維、 相変わらずひどい論文ね」「駄目ですか」「あんた、 理論武装が目的で ウチの科に来たんだって。 無駄骨だったわ。 何処の蔵から掘り出したんだろうと言いたいような 古臭い言い回しや、 あっちこっちから適当に拾い集めたらしい用語を トンチンカンに並べて、 いかにも それらしい雰囲気をでっち上げよ...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−12

    「はい、そこどいて下さい。 危険です」 消防士さんに邪険に追い払われ、 安全地帯に移動しながら考えた。「えーと 、私が窮地に陥って、助けを求めたわけです。 心の底から叫んだら 貴方が現われて命を救ってくれた。 と、こういう訳です。 はい」 それ以外に説明のしようがない。 だって 私だって聞きたいくらいだ。「貴方は どうやって来たんですか」 聞いちゃった。「わが国の行く末を案じながら、 城の櫓(やぐら)のて...

  • ずぼらなユン、やぶれかぶれ 2−11

     次々とやってきた消防車に取り囲まれて、大騒ぎをしている最中に、 私たち三人は窓から飛び出した。 軽々と鈴木愛を背負っていた彼は、駆けつけた消防隊員に彼女を渡す。 無事に脱出できてほっとした。 そうだ、三度目の正直。 今度こそ命の恩人の名前くらいは訊いておかなくちゃ。 口を開きかけた途端、その口を塞がれた。 もう一方の腕で体も絡め取られる。 身動きできないようにされた私に、現実離れした美貌が迫った...

  • 発見

    ずぼらなのは、物語の主人公ではなく、作者の私であることを 発見しました。あはっ。...

  • 新年ですよ〜

     めでたいな 背景の絵は、私の風呂敷です。 作者は 片岡珠子画伯 ちょっと加工して、お借りしました。題字第二弾★★★お久しぶりぶりの万華鏡...

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